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片瀬貴義准教授が2024年度「Science Tokyoの星」特別賞【STAR】に決定

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2025.07.15

東京科学大学(Science Tokyo)は2月21日、2024年度(第12回)「Science Tokyoの星」特別賞【STAR】(Special Award for Science Tokyo Advanced Researchers)の受賞者を発表しました。選考は大竹尚登理事長および阪口啓リサーチディベロップメント機構長の協議によって行い、総合研究院 元素戦略MDX研究センターの片瀬貴義准教と情報理工学院 情報工学系の大上雅史准教授の2人が選ばれました。

(左から)大竹理事長、大上准教授、片瀬准教授、波多野睦子理事・副学長(研究・産学官連携担当)

(左から)大竹理事長、大上准教授、片瀬准教授、波多野睦子理事・副学長(研究・産学官連携担当)

研究概要とコメント

 総合研究院 元素戦略MDX研究センター 片瀬貴義 准教授

  • 研究テーマ:高効率熱電変換と熱制御に向けた新材料設計と開発

片瀬貴義 准教授

研究概要:
これまでに人類は、かつてないレベルで固体中の電子、スピン、フォトンなどを制御できるようになり、数多くの革新的な電子機器を生み出してきました。一方でエネルギー問題が深刻化する現代においては、電子機器や工場などから発生する莫大な廃熱を削減したり、それを有効活用することが重要な課題となっています。しかし、固体における熱の伝導は未解明な部分が多く、熱エネルギーの高度な制御や利用に繋がる材料や技術の開発は依然として困難な状況です。

私たちは、最先端の計算科学と実験を通じて、熱を運ぶ電子とフォノン(原子の振動)を巧みに操る材料設計を構築し、大規模な熱電発電を可能にする環境調和型熱電材料、冷熱を利用して発電する金属・絶縁体接合材料、断熱と放熱を自在に切り替える熱制御材料などの新材料を実現してきました。今後は、電子とフォノンを操る材料設計を更に発展させ、これまで難しかった熱エネルギーの高度な利用を可能にする次世代エネルギー材料とデバイスの開発に繋げたいと考えています。

  • 受賞者のコメント

「Science Tokyoの星」特別賞に採択いただき、誠に光栄に存じます。東京科学大学基金の寄付者の皆様、ならびに選考委員の皆様に厚く御礼申し上げます。本研究は私ひとりの力で遂行できるものではありません。日頃よりご指導いただいております先生方、共同研究者の皆様、そして研究室のメンバーにもこの場を借りて御礼申し上げます。このご支援を活かして、今後とも挑戦的な研究を推進してまいりたいと考えております。

「Science Tokyoの星」特別賞【STAR】の概要

目的

東京科学大学基金を活用し、Science Tokyoにおける優秀な若手研究者への大型支援を実施することにより、本学の中期目標である基礎的・基盤的領域の多様で独創的な研究成果に基づいた新しい価値の創造を促進し、もって理事長の方針に基づく本学の研究力強化に資することを目的とします。

対象者

公募によらず、さまざまな業績を勘案し、理事長およびリサーチディベロップメント機構長の協議により決定します。

観点

  • 将来、国家プロジェクトのテーマとなりうる研究を推進している若手研究者
  • 基礎的・基盤的領域で顕著な業績をあげている若手研究者

役職等

准教授以下(原則40歳以下)とします。

※ 統合に伴い、2024年度から名称が「東工大の星」特別賞【STAR】から「Science Tokyoの星」特別賞【STAR】へ変更されました。なお、本賞は理工学系のみ対象です。

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