未来

微生物培地から「食の安全」をささえる

大日本印刷株式会社
包装事業部開発本部基礎開発部

清水 麻衣 さん

清水 麻衣さん

現在の仕事について教えてください。
主に食品メーカー向けに食品微生物検査用簡易培地の開発を行っています。印刷会社が微生物?培地?と思われるかもしれませんが、大日本印刷は印刷で培った技術を応用し、印刷業にとどまらない幅広い分野に対して新しい製品を生み出し、事業を展開しています。私がこの会社を選んだのも、我々の生活に直結するありとあらゆる分野に関わっていけるという期待があったからです。私の所属している包装事業部も、生活に欠かせない、皆さんが毎日手にするような食品・日用品のパッケージを開発する部署です。その中で、会社として新しい分野へ進出していく先端の開発に従事できていることには、とてもやりがいを感じています。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
何かひとつの新しい製品をつくり出す時、たとえば材料の知識だけでは足りません。中身の材料はとても重要ですが、アイデアを形にするために、機械や構造の知識、性能を評価する装置の知識、結果の統計処理方法、また私の場合は生物の知識など、あらゆるものを集めてくる必要があります。大学には各分野のスペシャリストがたくさんいて、幅広い分野の授業が受けられますし、時には話を聞きにいったり協力を仰いだりして、研究をより良いものにしていきます。今の仕事でも、社内の知識や技術、外部の意見を総動員して一つの製品を作り上げるところは同じで、自ら主体的に物事を進めていくことが大切だと思います。
今後の目標を教えてください。
今携わっている食品微生物検査用簡易培地の開発を通して、世の中の食の安全に貢献したいです。食は誰にとっても必要不可欠なこと。食品の安全性については、生活者の意識が高まっており、その安全安心を提供するお手伝いが、今の仕事を通じてできたらいいなと思います。具体的には、まず今の開発品を完成させること、そして次の新しいものを考えることです。そして社内では、自分が自信を持って「これが私の仕事です」と言えるような成果を出して、キャリアアップをしていきたいです。新しいことにも、考えるよりまずやってみる精神で積極的に取り組んでいこうと思っています。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
私は高校生の頃、数学と物理が苦手で、化学は好きだったものの理工学を専攻するのには不安がありました。それでも、自分の興味があることを勉強したいという思いから進学を決めました。その時々で興味の対象は移り変わっていくと思いますが、「好きこそものの上手なれ」と言う通り、好きだと思えることに全力で取り組んでいれば、いつの間にかハードルは無くなっていくと思います。

しみず・まい(東京都出身)

2005年
東京工業大学 第2類 入学
2009年
東京工業大学 工学部無機材料工学科 卒業
2011年
東京工業大学 大学院理工学研究科材料工学専攻 修士課程修了
2011年
大日本印刷株式会社 入社

※記事の内容は取材当時のものです

ページのトップへ

CLOSE

※ 東工大の教育に関連するWebサイトの構成です。

CLOSE