生命理工学系 News
東京工業大学は9月13日、「大隅良典基礎研究支援受賞者進捗報告会・懇談会」をすずかけ台キャンパス大学会館で開催しました。これまでの採択者と益一哉学長、大隅良典栄誉教授、採択者の所属する学院長らが参加しました。
「大隅良典基礎研究支援」は、大隅栄誉教授がノーベル生理学・医学賞を受賞したことを機に、将来の日本を支える優秀な人材を育成するため設立した「大隅良典記念基金」を原資とし、長期的な視点が必要な基礎研究分野における特に優秀な若手研究者に対して、研究費の支援を行っています。2018年の開始以来、計16名の研究者が採択され、今回はそのうち13名が発表を行いました。
進捗報告会・懇談会では、益学長からのあいさつに続き、桑田薫副学長(研究企画担当)の司会により採択者13名が発表を行いました。
この発表について、審査員や部局長から「最先端の研究の進展は機器の発展がもたらしているのだと実感した」、「問いが明確であり、専門外の人にも分かりやすい発表だった」、「異分野の研究者が集まっているこのような機会に、他の研究者がどのような研究をしているのかを知り、自分の研究に生かしたり、共同研究に結び付けたりして欲しい」などの言葉が採択者へかけられました。
続いて、大隅栄誉教授からは「それぞれの研究者がこの1~2年の間に着実に成果を上げていて大変頼もしく思う。これからも面白い問題を解きたいということを強く意識して研究を進めてほしい。科学は人間の活動の中にあるので、時には歴史的にも俯瞰して見ることも考えてみてほしい。」との激励の言葉があり、約3時間の会を終了しました。
大隅栄誉教授が2016年、「オートファジーの仕組みの解明」によりノーベル生理学・医学賞を受賞したことを機に、将来の日本を支える優秀な人材を育成するため、経済的支援が必要な学生が本学で学ぶための修学支援(奨学金)ならびに長期的な視点が必要な基礎研究分野における若手研究者支援の推進など、研究分野の裾野の拡大を目的として設立しました。
「基礎研究支援」は大隅栄誉教授が、若い人がチャレンジングな課題に取り組める環境整備や次世代を担う研究者の育成支援について要望したことに基づき、発足しました。
東工大は大隅良典記念基金をさらに充実させるため、寄附を受け付けています。
大隅良典栄誉教授が「オートファジーの仕組みの解明」により、2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。受賞決定後の動き、研究概要をまとめた特設ページをオープンしました。
「大隅良典記念基金」は、大隅栄誉教授がノーベル賞を受賞したことを機に、将来の日本を支える優秀な人材の育成などを目的として設立されました。学生の修学支援や若手研究者の研究支援などに活用します。