生命理工学系 News
2021年8月22日(日)〜27日(金)にオンラインで開催された、NMRに関する世界最大級の国際学会"ISMAR–APNMR 2021"(主催:国際磁気共鳴学会、アジア太平洋核磁気共鳴学会)にて、石井研究室の寺見響さん(生命理工学院 生命理工学系 修士課程1年)が "Asia–Pacific NMR Symposium Poster Award" を受賞しました。
寺見さんの発表タイトルは、"Side-chain selective deuteration of proteins for solid-state NMR analysis"(◯寺見響、重光佳基、宮崎勇輝、山崎俊夫、松永達弥、石井佳誉)です。
寺見さんは理化学研究所との共同研究で、大腸菌を用いたタンパク質大量発現系を利用した試料調製法の一部操作を工夫することにより、生成されるタンパク質中の側鎖の水素のみを特異的に重水素(2H)化し、タンパク質の構造解析に重要な主鎖の水素(1H)のNMR信号の分解能を向上することに成功しました。この手法を用いることで、より分子量の大きなタンパク質、あるいはより少ない量のタンパク質での構造解析が可能になりました。
「この度、APNMR symposium poster awardという名誉ある賞を頂き大変光栄に思います。今回の受賞は、石井教授をはじめ沢山の方々のご支援のおかげです。この場を借りて感謝申し上げます。今回の発表を通して、多くの方から研究に対するコメントを頂いただけでなく、海外の優秀な学生と交流をすることもできました。オンラインでの開催ではありましたが、非常に貴重な経験となりました。この賞の名に恥じぬよう、今後もより一層研究に励んでいきます。」