生命理工学系 News
7月1日、東京工業大学博物館は生命理工学院 山田拓司研究室との共催で、サイエンスカフェ「腸内細菌ってなんだ?」2017年7月を開催しました。
サイエンスカフェとは、科学技術の分野で従来から行われている講演会やシンポジウムとは異なり、科学の専門家と一般の人々が、比較的小規模な場所で科学について気軽に語り合う場をつくろうという試みです。一般市民と研究者を繁ぎ、科学の社会的な理解を深める新しいコミュニケーションの手法として、世界で注目されている活動です。
ヒトの腸内には、1,000種100兆個体の細菌が共生していると言われています。近年、腸内細菌の解析技術が飛躍的に向上し、これらの細菌を網羅的に調査する事が可能になり、様々な発見が相次いでいます。そうした目に見えない細菌達の活動や仕組みを子どもたちに分かりやすく学んでもらおうと、サイエンスカフェは生命理工学院の学生たちが開発した腸内細菌ボードゲーム「バクテロイゴ」を使っておこなわれました。
今回は大岡山キャンパス緑が丘ホールにて、小学生から一般の方々まで約40名が参加しました。最初に学生が腸内細菌の仕組みについてオリジナルの歌と共に説明をした後、実際にボードゲームで腸内細菌の仕組みを遊びながら学んでもらいました。子どもたちはアシスタントの学生のアドバイスをもとに遊び方をマスターし、すぐに夢中で対戦をしていました。土曜日の開催だったため、家族同伴で来場される方も多く会場は一段とにぎやかでした。
「自分がクラスのゲーム係なので参考になった」「おもしろかった」「もっと細菌の説明が聞きたかった」等、参加者やその保護者からは貴重なご意見をいただきました。
サイエンスカフェは4年目を迎え、たくさんの申込をいただいたなか、今回抽選で落選し参加できなかった方が多くいましたが、「腸内細菌ってなんだ?」は今後も定期的に開催し、地域の方々に身近にサイエンスを楽しんでいただく機会を提供し続けたいと思います。
このイベントは東工大基金によりサポートされています。