生命理工学系 News
10月28日、大隅良典栄誉教授が、平成28年度文化勲章を受章することが決定しました。
文化勲章は、科学技術や芸術など、文化の発達に卓絶した功績のある者に授与される勲章です。
大隅良典栄誉教授は、細胞生物学の分野において、細胞が栄養環境などに適応して自らの細胞内のタンパク質を分解する自食作用「オートファジー」に関して、その分子機構や多様な生理的意義を解明し、オートファジー研究を生命科学の先端的研究へと牽引した優れた業績を挙げるなど、多大な貢献をしました。
昨年度の文化功労者に続きまして、今年度文化勲章の内示をいただきました。大変名誉なことという以外に言葉がございません。
これまで受章された384名の方々のお名前を拝見し、自分には重すぎる賞だという気持ちがあります。今までと変わりようもない私自身ですが、文化勲章という名前にもありますように、日本がこれからも文化という面で世界に誇れる、より優れた国になりますように微力ながら力を尽くしていきたいと思います。
生物学はある種のスモールサイエンスであり、研究は個人的な側面もあるのですが、大きく研究を展開するためにはたくさんの方の協力が必要です。私の28年にわたるオートファジー研究を支えていただいた方々のおかげで初めてこのような大きな領域になりました。ここで支えていただいた方のお名前を一人一人申し上げることはできませんが、私のかけがえのない研究室のメンバー、それからたくさんの共同研究者の協力があったということをきちんと申し上げることが出来ていないという想いがありましたので、そのことをここで付け加えさせていただきます。
大隅良典栄誉教授が「オートファジーの仕組みの解明」により、2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。受賞決定後の動き、研究概要をまとめた特設ページをオープンしました。