リベラルアーツ研究教育院 News
創刊号の特集は「利他」
上段左から、伊藤亜紗教授(未来の人類研究センター長)、中島岳志教授、若松英輔教授、磯﨑憲一郎教授、國分功一郎特定准教授
下段左から、山崎太郎教授、北村匡平准教授、木内久美子准教授
1月22日、東京工業大学の未来の人類研究センターは、オンラインジャーナル「コモンズ (COMMONS)」を創刊しました。
未来の人類研究センターは、東工大科学技術創成研究院内に設けられ、リベラルアーツ研究教育院と協調してリベラルアーツ研究を推進する組織です。
創刊号の特集は、未来の人類研究センター発足以来2年間に渡って取り組んでいる「利他」がテーマです。研究センターの利他プロジェクトリーダーである中島岳志教授が編集長として、同センターの山崎太郎教授、木内久美子准教授とともに編集会議を重ね発刊の運びとなりました。創刊号には、「利他」をテーマとして書かれた4本の論文と3本の書評、そして2本の一般投稿論文が掲載されています。
「コモンズ(COMMONS)」は、毎年4月に次号のテーマを発表するともに論文の公募を開始し、翌年1月に刊行する年刊のオンラインジャーナルとして、特定の学問領域を超えて新たな地平を開く「場所」を構築していきます。
はじめに道徳を身に付け、そして、倫理を生きる |
近内悠太 |
制御から媒介へ |
福田貴成 |
認知症ケアと社会的包摂 |
蔭久孝統 |
無地の器の利他—柳宗悦の蒐集と思想を手がかりに |
佐々風太 |
「3+αの利他」:NHK連続テレビ小説「おかえりモネ」をめぐって |
木内久美子 |
電話と拍手—フレデリック・ワイズマン『ボストン市庁舎』に見る受け取りの構造 |
伊藤亜紗 |
受け取ることの存在論—マルセル・モース『贈与論』の本質 |
中島岳志 |
戦後日本における「ストリップショー黄金時代」のバーレスク志向 |
泉沙織 |
初期近代イングランドを中心とした同性間の欲望の表象 |
鈴木悠理 |
未来の人類研究センターは、学問の境界を超えたリベラルアーツ研究を推進するため、2020年2月に東工大科学技術創成研究院に設けられました。科学技術のよりよい可能性を引き出すために、人間としての本質的な問いを設定し、これからの変化、その変化の中で守るべき価値、さらなる拡がりについて考察を深め、その成果を発信し続けてきました。 構成メンバーは、学内クロスアポイントメント制度によって2年タームを基本として配属されるリベラルアーツ研究教育院の教員が中心となっています。