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留学生が日本語でSDGsを学ぶ

短編映画「ダイヤモンドの来た道」感想文コンクール受賞報告

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2020.02.20

2019年度第2クォーターの日本語・日本文化科目の授業を通じて、留学生が「ドキュメンタリー短編映画『ダイヤモンドの来た道〜シエラレオネ 採掘現場の声〜』映画感想文コンクール」に応募し、2019年11月、グエン・タイ・ハーさん(物質理工学院材料系博士課程2年)と于佳彤(ウ・カトウ)さん(物質理工学院応用化学系学士課程2年)が優秀賞を受賞しました。

受賞者集合写真

受賞者集合写真

『ダイヤモンドの来た道〜シエラレオネ 採掘現場の声〜』(原題「Voices from the Mine」(2018年公開))は、英国バース大学が制作した短編映画で、シエラレオネ共和国のダイヤモンド採掘関係者へのインタビューを通して採掘現場やサプライチェーンの現状を伝えています。ダイヤモンド手掘り採掘労働者支援を行なっている特定非営利活動法人ダイヤモンド・フォー・ピース(横浜市)が、同作品の日本語字幕を制作し映画感想文コンクールを開催しました。東工大からは大学院課程科目「上級日本語」履修学生の15名が「大人部門」に、学士課程科目「日本語3」履修学生の9名が「大学生部門」に応募しました。それぞれの部門でグエン・タイ・ハーさんと于佳彤さんが優秀賞を受賞し、日本語・日本文化科目部門は「大人部門」応募の15作品で「学校賞」を受賞しました。12月14日には東京都恵比寿で表彰イベントが行われました。

受賞学生と日本語・日本文化科目担当教員のコメント

  • グエン・タイ・ハーさん

グエン・タイ・ハーさん(中央)とご家族

グエン・タイ・ハーさん(中央)とご家族

リベラルアーツ研究教育院・森田先生の日本語授業が今回の感想文コンクールを知るきっかけになりました。この短編映画を見て非常に興味深いと思い、自国のベトナムのような発展途上国の課題との類似点に気づきました。さらに、日本語で文章を書く能力を磨きたいため、本コンクールに応募しました。このコンクールは留学生限定のコンクールではありません。多くの日本語母語話者の応募作品と一緒に審査されましたので、入賞できたことを大変嬉しく思っています。今後とも日本語の学びや社会問題に関して意識を高めることを努力していきたいと思います。

  • 于佳彤さん

于佳彤さん

于佳彤さん

日本語の授業を通じて感想文コンクールに応募しました。SDGs(持続可能な開発目標)について考え、クラスメイトと話し合う良い機会になったと思います。また、様々な社会問題や現状に関する資料を調べて、とても勉強になりました。この短編映画を見て、サプライチェーンの末端にいる理不尽を受けている労働者たちを救い出すために私たちができることは理性消費ではないかと考えました。日本語で長い感想文(400字詰原稿用紙5枚分)を書くのは初めてでしたが、日本人の応募者が多いコンテストで優秀賞をいただき、嬉しい限りです。今後も引き続き、世界への理解と自分の考えを深め、発信力を高めて行こうと思います。

  • 佐藤礼子准教授

本学では、さまざまな国・地域から来日した留学生が多数学んでいます。入学して初めて日本語を学ぶ学生から、今回受賞したように長年日本語を学び続けてきた学生まで、どの学生も日本について学び、自分を成長させたいという意欲にあふれています。今回の優秀賞と学校賞の受賞を励みとして、留学生と日本社会とを結びつけ、教養を深める教育活動をより進めていきたいと思っています。

  • 森田淳子准教授

2018年度の日本語セクションFDで佐藤礼子先生からCLIL(内容言語統合型学習)について学び、その後、感想文コンクールを紹介されました。博士課程文系教養科目「教養先端科目」を通じ私自身がSDGsに理解を深めたことも授業設計の参考となり、留学生対象の日本語科目で「日本語でSDGsを学ぶ」という教育活動に取り組み、その一環で「ダイヤモンドの来た道」鑑賞やコンクール応募に至りました。今回のグエン・タイ・ハーさんと于佳彤さんの優秀賞、学校賞の受賞を嬉しく思います。教室でのディスカッションやグループワークなどを通じた学び合いを経て各自が感想文を執筆したので、全ての履修学生と一緒に受賞した気持ちです。

日本語・日本文化科目授業の様子

日本語・日本文化科目授業の様子

お問い合わせ先

東京工業大学 リベラルアーツ研究教育院 日本語セクション
E-mail:nihongo@js.ila.titech.ac.jp
TEL:03-5734-2679

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