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2019年度 東工大挑戦的研究賞 受賞

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2019.09.18

清尾研究室の正木慶昭助教(生命理工学コース主担当)、久堀・若林研究室の吉田啓亮助教(ライフエンジニアリングコース主担当)の2名が、2019年度東工大挑戦的研究賞と末松特別賞を同時受賞しました。

挑戦的研究賞は、本学の若手教員の挑戦的研究の奨励を目的として、世界最先端の研究推進、未踏の分野の開拓、萌芽的研究の革新的展開又は解決が困難とされている重要課題の追求等に果敢に挑戦している独創性豊かな新進気鋭の研究者を表彰するとともに、研究費の支援を行うものです。本賞を受賞した研究者からは、数多くの文部科学大臣表彰受賞者が生まれています。

正木慶昭 助教

研究課題名:
RNaseH 依存オフターゲット効果を抑制する化学修飾核酸の開発

RNase H依存アンチセンス核酸のオフターゲット効果の抑制にむけ、メカニズムに基づく化学修飾を開発し、オフターゲット効果や細胞毒性の抑制に成功した。

RNase H依存アンチセンス核酸のオフターゲット効果の抑制にむけ、メカニズム
に基づく化学修飾を開発し、オフターゲット効果や細胞毒性の抑制に成功した。

核酸医薬品は、化学合成により製造された核酸を用い、主にRNAを標的とすることができる医薬品です。

核酸医薬品は、原理上あらゆるタンパク質を標的にでき、核酸医薬品特有の治療アプローチが可能なため、新たな医薬品モダリティとして世界中で開発が進められています。

しかし核酸医薬品特有の課題も多く、現在のところ汎用されるに至っていません。その課題のひとつに安全性の担保があります。

正木氏は既に、安全性上の課題となるオフターゲット効果が誘導されるモデルを構築しており、スーパーコンピューターによる構造計算を活用して、活性複合体形成を制御する化学修飾核酸を開発し、オフターゲット効果の回避や、毒性低減効果を見出しています。この方法論をさらに高度化し、原理的に安全性の高い核酸分子の創製に挑む点が高く評価されました。

正木慶昭助教

正木慶昭助教

受賞コメント

これまで私の核酸医薬研究にご協力いただいた全ての共同研究者、一緒に研究してきた学生諸氏、先生方にこの場を借りて深く感謝申し上げます。

さまざまな難治性疾患の治療が可能な核酸医薬の課題の解決を目指して、今後も研究を一歩一歩、進めてまいります。

吉田啓亮 助教

研究課題名:
レドックスを基盤とした新規の光合成制御ネットワーク

様々なレベルの解析により、レドックス制御システムの実体を多角的に切り拓き、新たな光合成制御メカニズムを明らかにした。その例として、光合成機能を夜に眠らせるためのタンパク質酸化経路を同定した。

様々なレベルの解析により、レドックス制御システムの実体を多角的に切り拓き、新たな光合成制御メカニズムを明らかにした。その例として、光合成機能を夜に眠らせるためのタンパク質酸化経路を同定した。

光合成は、太陽の光エネルギーを利用して大気中の二酸化炭素を固定し、炭水化物を生産する一連の過程の総称であり、地球上のすべての生命を根底から支える反応です。移動能力を欠く植物が、絶えず変動している陸上環境でどのように光合成機能を調節しているのかの解明は、食糧資源の確保といった社会的要請に応えるためにも喫緊の課題となっています。現在世界中で活発に研究が行われていますが、光合成制御の全貌解明には未だ到っていません。

吉田氏は、タンパク質の酸化還元(レドックス)制御システムに着目して研究を行い、新規の光合成制御メカニズムの解明に挑んでいます。分子生物学・生化学から植物生理学を貫徹する包括的解析に新技術開発を織り込んだ独創的なアプローチにより、植物科学にブレイクスルーをもたらす成果を挙げた点が高く評価されました。

吉田啓亮助教

吉田啓亮助教

受賞コメント

久堀徹教授をはじめ、これまで本研究にご協力いただいた共同研究者の方々に深く感謝申し上げます。

光合成制御の理解はまだまだ断片的であり、さらなる研究が必要とされます。

この度の受賞を励みにして、よりいっそう研究に邁進していきたいと思います。

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