物理学系 News&Information

久世研究室 ―研究室紹介 #8―

物質の究極の構造・素粒子を探る

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2016.09.15

物理学は、自然界に起きるさまざまな現象の中に法則性を見い出し、それを体系化していく学問です。その対象は、素粒子、原子核という極微のスケールから始まり、多彩な構造や性質をもつ原子レベルの物理、さらに我々を取り巻く宇宙まで、あらゆるものを対象にしています。物理学系の研究室では、そのほとんどすべての領域をカバーし、世界をリードする最先端の研究が行われています。

研究室紹介シリーズでは、ひとつの研究室にスポットを当てて研究テーマや研究成果を紹介。今回は、物質の究極の構造を探る、久世研究室です。

久世正弘准教授

研究テーマ
物質の究極の構造を探る
Webサイト
久世研究室別窓
研究者詳細情報(STAR Search) - 久世正弘別窓

研究内容

我々の体や身の回りの物から宇宙にある星々まで、すべての「もの」を形作っている究極の構成要素は何でしょうか?それらはどんな力で結びついているのでしょうか?素粒子物理学は人間のそのような本能的な問いに答えようとする学問です。

素粒子標準理論に登場する17種の素粒子

素粒子標準理論に登場する17種の素粒子

研究詳細

久世研究室では高エネルギー衝突型加速器を用いた素粒子構造の研究、およびニュートリノ振動実験の双方を研究テーマとしています。前者では、CERN研究所にある陽子陽子衝突装置LHCを用いたATLAS実験、およびLHCの陽子ビームと電子ビームを衝突させるLHeC計画を進めています。後者については、フランス(アルデンヌ)Chooz原子力発電所の原子炉ニュートリノを用いたDouble Chooz実験、および日本国内のスーパーカミオカンデ実験とその将来計画であるハイパーカミオカンデ実験を推進しています。

ハイパーカミオカンデ計画の完成概念図

ハイパーカミオカンデ計画の完成概念図

学生に一言

久世先生より
高エネルギー物理学の実験では測定器の製作、読出し回路の設計、データ収集システム、膨大な量のデータを解析するプログラミング、そしてもちろんデータの背後にある物理現象の理解とさまざまな方向の「ツール」が必要になり、研究者として育つ間に身に付けていくことになります。また、最近は国内外の実験を問わず外国人と一緒に仕事をするのは当たり前になったので、英語でのコミュニケーション能力が求められます。これにしても英会話の技術というよりも言いたいことを(日本語の段階で)論理的に整理できているかどうかが重要な点です。たとえ拙い発音でも大事なことを言おうとしている人の話はちゃんと聞いてもらえるものです。

メンバー紹介

  • 教授:久世正弘
  • 助教:石塚正基
  • 特任助教:兼田充
  • 博士課程:小林大、岡島裕治、ラリツァ・シャランコヴァ、田中雅大
  • 修士課程:清水皓平、吉田朋世、河口怜志、濱部大、矢澤友貴孝
  • 卒研生:関根達侑、ルカス・ベルンス

お問い合わせ先

教授 久世正弘
E-mail : kuze@phys.titech.ac.jp

※この内容は掲載日時点の情報です。最新の研究内容については研究室サイト別窓をご覧ください。

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