教育

物理学系(学士課程)学びの体系

幅広い基礎を身につけて専門分野へ、
研究者・技術者としての土台をつくる。

200番台及び300番台の科目において、物理学の基本となる科目を中心として学修し、講義と演習の一体化ならびに講義と実験との連携を図ることにより、基礎から発展的な内容までを学修できるカリキュラムとしています。 少数の基本的法則から自然界の現象を論理的に記述する物理学は、自然科学の先端研究において重要であると同時に工学など他分野の基礎となります。物理学系では、体系的な講義により高い基礎学力を培い、実験や演習を通して実践的な問題解決力や論理的思考力を向上させるとともに、最先端の研究を通して、豊かな発想力や創造力、国際的視野を持ち、自然科学分野の第一線で最先端の研究を推進し、あるいは社会の諸分野で理学的要素を発揮し活躍する多様で高度な人材を養成します。

  1. 1年目

    科目コード:100番台

    学士課程へ入学後1年目は、専門分野にかかわらず全学共通の必修科目を中心とした基礎教育を学びます。理工系人材として必要な共通する基礎教育である「導入・基礎科目」(100番台科目)により基礎的能力を涵養します。この「導入・基礎科目」(100番台科目)とは、今後修得を目指す専門分野にかかわらず、本学の学生として必要な知識とマインドを身につけることを目的に設置しています。

  2. 2年目
    3年目

    科目コード:200番台~300番台

    「導入・基礎科目」の学修により所定の要件を満たした学生は、学士課程2年目以降の学院・系における専門教育として、それぞれの系が用意する「基盤科目」(200番台科目)及び「展開科目」(300番台科目)の学士課程カリキュラムに沿って科目を履修します。

    • 物理実験科目群
      自然科学としての物理学を支える実験について、実験学では測ることの意義を確認した上で、基本測定技術およびデータの統計処理について学修します。物理実験では光学、エレクトロニクス、真空、放射線計測のテーマについて二人一組で取り組みます。計算物理では数値計算アルゴリズムを学び、プログラムを作成し応用力を修得します。
    • 物理数学科目群
      数学は物理学の本質を定式化し、その内容を曖昧さ無く記述するための道具と言えます。そして実際の物理学の研究では対象とする物理系を表記した数式の変換、あるいは方程式を解くことが求められます。そのために必要となる実践的数学として、微分方程式、特殊関数論、複素関数論、積分変換などを学び、場の理論に必須となる群論を学修します。
    • 電磁気学科目群
      電磁気学をベクトル解析を用いて体系的に学修し、導出されたマックスウエル方程式を基礎に電磁波の放射や物質中の伝播や界面で反射・屈折について学び、さらに電磁気学と特殊相対性理論との関連性について学修します。
    • 量子力学科目群
      古典力学を体系的に完成させた解析力学を学んだ上で、現代物理学の基本である量子力学の基本的体系を学び、1粒子の球対称ポテンシャルでの角運動量や散乱問題を学修したうえで、摂動論などの実際の物理系に適用するための手法を学びます。 さらにスピンや第二量子化について学び、特殊相対論を導入した相対論的量子力学へと発展します。
    • 熱・統計力学科目群
      アボカドロ数オーダーのマクロな集団としての物質の性質を熱力学として学び、その性質が物質を構成するミクロな粒子の物理過程からどのように導かれるのかを統計力学として学びます。さらに量子力学を導入した量子統計、および物質の相転移や相平衡などを学びます。
    • 物性物理学科目群
      物質の持つ様々な物理的性質や物性を理解するために、基礎固体物理学では結晶格子とその中を遍歴する電子の量子力学的状態について学び、これを基礎として誘電体や磁性、および超伝導を含む輸送現象について学びます。化学物理学では分子の構造と反応を量子力学で理解することを、またプラズマ物理では電磁流体としてのプラズマの性質を学びます。
    • 素粒子・原子核・宇宙物理学科目群
      原子核物理学では陽子と中性子からなる原子核の構造および原子核崩壊の原理について学びます。素粒子物理学では基本粒子とそれらの間に働く相互作用を体系化した標準モデルについて実験と理論が構築してきた経緯を踏まえながら学びます。宇宙物理学では宇宙に関する知見を基礎事項から最新の宇宙像について学びます。
  3. 4年目

    科目コード:200番台~300番台

    「展開科目」(300番台科目)の最終段階には、学士課程の総括として、従前の「学士論文研究」に相当する「学士特定課題研究」を設置し、研究を通じてこれまでに修得した能力を総合的に鍛えます。更に、「学士特定課題研究」を履修することにより芽生えた科学・技術に関する研究への動機づけを強化することを目的として「学士特定課題プロジェクト」を設置し、学生個々の興味・関心に応じて能動的に科学・技術に関連する活動を行う機会を提供します。

     学士課程を4年間で卒業する標準的なモデルを示しています。

  4. 進学(入学試験)

    学士課程から修士課程に進むには入学試験に、修士課程から博士後期課程に進むには進学の審査に合格する必要があります。

  5. 大学院課程
    修士課程・
    博士後期課程

    科目コード:400番台~600番台

    物理学系からつながる大学院課程には、系の学問領域を深化した「物理学コース」があります。

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