教育
1
本コースは、物質科学と情報科学を融合し、分子から社会サービスまでを繋げて考え、新産業およびそれを支える学問の創出を推進する「複素人材」を育成します。 我が国が得意とする「ものつくり」を、情報科学・情報技術を駆使して、物質・材料やデバイスの設計、生産プロセス構築、最適化にとどまらず社会で必要となるサービスにまで繋げて発想し、持続可能な社会に貢献する新産業やそれを支える新学問を創出する人材を育成します。
2
本コースでは、社会が必要とする博士学生を育成するため、「会員企業制度」を導入し、産業界と協働した産学連携教育を実施します。会員企業から人的及び財政的支援を得る一方で、大学側は、企業に対し物質・情報に関する最新情報やリカレント教育の機会を提供します。コースの中間発表会では、企業メンターとの面談を実施し、発表や研究、キャリアパスなどについて企業の研究者・技術者より直接アドバイスを受けることができます。また、本コースでは、学生が経済的に独立し、勉学に集中できるよう、奨励金やRA給与による経済的支援を行います。
3
物質科学を専門とする学生は、計算科学(ビッグデータ解析およびシミュレーション技術)について、産業界にあるデータから隠れた価値を引き出すための様々な数理をその背景から理解します。また、情報科学を専門とする学生は、物質の基礎物性・機能を理解し、物性シミュレーション、デバイスおよびプロセスモデリングを演習します。講義と演習は密接に対応しており、座学講義と十分に時間をかけた演習により、効果的に理解を深めます。
4
一つの企業に教員及び複数名の学生が、6 週間一緒に滞在し、企業に分散している多くの情報を集め、学生が身に付けた物質科学と情報科学の知識・経験を駆使し、企業の抱える最新の重要課題をグループで解決します。学生はスクールで必要となる知識、技術などを修得した上で、企業でのスクール実施に挑みます。企業が抱える最新の重要課題に取り組み、決められた期間内で解決策を提示するという経験は、博士後期課程での研究にも大きく役立ちます。
5
異なる学院に所属する様々なバックグラウンドをもった優秀な学生がチームを組んで様々な問題解決に挑戦することにより多様な考え方を学び、分野の壁を乗り越えるマインドを涵養します。プラクティススクールやイベントを通じて、研究室を越えて新しい友人をたくさん作ることができます。
また、本コースでは、企業や学内外の研究機関と連携し、持続可能な社会を構築するための新産業創出を担う人材の育成を推進します。各学生が所属する分野の高度な研究力を身に付けるだけでなく、本コースでの特別な教育を通じて、本コースが目指す「複素人材」に必要な能力を身につけることができます。