物理学系 News&Information

江間研究室 ―研究室紹介 #4―

液晶に関する高分解能熱測定

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2016.08.18

物理学は、自然界に起きるさまざまな現象の中に法則性を見い出し、それを体系化していく学問です。その対象は、素粒子、原子核という極微のスケールから始まり、多彩な構造や性質をもつ原子レベルの物理、さらに我々を取り巻く宇宙まで、あらゆるものを対象にしています。物理学系の研究室では、そのほとんどすべての領域をカバーし、世界をリードする最先端の研究が行われています。

研究室紹介シリーズでは、ひとつの研究室にスポットを当てて研究テーマや研究成果を紹介。今回は、液晶に関する高分解能熱測定を研究する、江間研究室です。

江間健司准教授

研究テーマ
ソフトマター(主に液晶など)の相転移の研究
Webサイト
江間研究室別窓
研究者詳細情報(STAR Search) - 江間健司別窓

研究内容

ソフトマター(複雑液体とも呼ばれることがある)は最近研究が盛んになってきた分野で、わたしたちが主な研究対象とする液晶や脂質膜に加え、白川博士のノーベル賞授賞対象となった導電性プラスチックも広くとらえればソフトマターに属します。わたしたちはそれらソフトマターの相転移について、世界最高の分解能を持つ超低周波交流法熱量計や高感度示差走査熱量計による熱測定を主な研究手段として研究しています。

研究詳細

現在わたしたちの研究室では、ソフトマターの中でも、液晶を主な対象として研究を行なっています。液晶とは一口に言えば異方性をもった液体で、驚くほど多種多様な相が存在します。ディスプレイなど応用面からも注目されていますが、わたしたちは物性物理学の基礎的な立場から研究し、精密な実験により相転移現象を理論的に解明することを目指し、熱測定を中心として、誘電測定等も合わせて行なう事によって研究を進めています。

学生に一言

江間先生より
全般的方針として学生の皆さんの自主性に任せ、あまり厳しく指示を与えないことにしています。もちろん、どこの世界でもそうであるように、研究室でも自由に伴う責任が生じることを知っておいてください。また、最近の情勢から、英会話力、とくに聞き取りやディスカッションの能力に対する必要度が増しつつあると感じていますが、そのため、研究室のゼミの一部を英語で行なっています。

メンバー紹介

  • 修士課程:荒木寛太、村上惇朗、新免祐太、平野拓真
  • 卒業研究:小泉瑠奈、野口直樹

学生の声

研究室のメンバーは実験を院生から学部生まで一緒に3、4人で行っています。測定は自動化されている部分が多く、僕たちが研究室で実験するのは通常は10時過ぎから夕方までで十分です。それ以外の時間は勉強(本当?)やアルバイト等もする余裕があり、充実した学生生活を送っています。

お問い合わせ先

准教授 江間健司
E-mail : kema@phys.titech.ac.jp
Tel / Fax : 03-5734-2705

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