材料系 News

細田研究室 ―研究室紹介 #55―

エネルギー・医療革新に向けた原子レベルの新機能性材料創製

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2017.03.14

材料系では「金属」「有機材料」「無機材料」の3つの分野にフォーカスし、独創的かつ挑戦的な研究・開発を推進しています。

研究室紹介シリーズでは、ひとつの研究室にスポットを当てて研究テーマや研究成果を紹介。今回は、ナノテクを駆使し、人や環境に優しく社会の役に立つ新材料創造・開発を行う、細田研究室です。

教授 細田秀樹 助教 田原正樹

金属分野
材料コース・エネルギーコース
研究室:すずかけ台キャンパス・R2棟916号室
教授 細田秀樹 助教 田原正樹

研究分野 材料設計 / エネルギー・医療 / 形状記憶・超弾性合金
キーワード 構造・機能材料、複合材料、磁性材料、機能性チタン合金、貴金属合金、センサー・アクチュエータ、相変態、相安定性、状態図、結晶構造、原子配列、欠陥構造、組織制御、金属間化合物、医歯工連携、新材料プロセス、水素貯蔵材料等
Webサイト 細田・稲邑研究室別窓
細田秀樹 - 研究者詳細情報(STAR Search)別窓
田原正樹 - 研究者詳細情報(STAR Search)別窓

はじめに

当研究室では、周期律表上のほぼ全ての元素を使い、原子配列を制御しナノテクを駆使し、人や環境に優しく社会の役に立つ新材料創造・開発を行っています。特に、新形状記憶・超弾性材料の開発で知られています。これらの新材料の基礎物性研究から、グリーン・ライフテクノロジー、エネルギー、医療、低炭素化、ロボット技術などの応用展開まで含めた革新的基盤材料技術研究をしています。研究室は、材料コースとエネルギーコースに所属しますが、ライフエンジニアリングにも関係しますので、どれに興味のある学生でも歓迎します。

研究組織と研究について

研究室としては、細田・稲邑研究室として一体運営しています。

当研究室は、教育組織である物質理工学院のみならず、東工大として、新研究領域の創出と、人類社会の課題解決、将来の産業基盤の育成を強く意識した世界トップレベルの研究成果の創出を使命とする科学技術創成研究院にも所属しています。研究所としては、フロンティア材料研究所と未来産業技術研究所の両方に所属しています。このため、当研究室に配属された学生は、物質理工学院としての教育を受けるだけではなく、科学技術創成研究院の仲間として世界最先端研究やその社会実装にも携わることになります。世界を変えるかもしれない最先端材料研究とその応用に携わりたい学生を歓迎します。

研究テーマについて

1. 生体用・エネルギー用新形状記憶合金(チタン、金合金)

形状記憶・超弾性合金は、エネルギーや最先端医療のための材料です。廃熱程度の温度差でエネルギー回収できる他、高齢者の心臓病や脳卒中などの血管疾患の治療機器用材料です。形状記憶合金の最先端医療機器を使えば、3ヵ月の入院が必要な脳内動脈瘤治療が1日ですみます。チタンや金からなる人体に優しい新機能材料は当方が世界に先立ち開発した材料で、医療やエネルギー技術へ貢献しています。多数の新合金を発明し、多くの特許があります。

世界最先端研究として、筑波大、東北大、大阪府大、ワシントン大などの国内外大学、材料・医療企業と共同研究を行っています。世界をリードする研究として、JSPS NEXT、文部科学省科研費基盤研究(S)、JST、福島県医療機器開発など多くの研究支援を受けています。

心臓や脳などの循環障害の治療 形状記憶合金を用いた血管用医療機器と革新的治療

心臓や脳などの循環障害の治療
形状記憶合金を用いた血管用医療機器と革新的治療

2. 磁場駆動アクチュエータ材料・複合材料

磁場で動く磁性形状記憶合金を用い、遠隔より「磁場」で操作できる人体に優しい樹脂との複合材料を研究しています。当研究室の発明の一つで、スペインバスク大学等と国際共同研究しています。科研費(S)の支援を受けています。

国際共同開発の磁場駆動材料の3D像

国際共同開発の磁場駆動材料の3D像

スペインでの国際会議

スペインでの国際会議

その他

材料設計の研究室で、様々な新機能性材料の研究をしています。学生が関与する特許も多数あり、2016年2月には手島記念発明賞を受賞しています。研究室のポリシーは「よく遊び、よく学べ」で、見聞を広めるため、国内、国際会議、共同研究も多数あり、学生の受賞も多数あります。学生の就職もHP記載のようにほぼ第一希望に就職しています。自分で新材料を開発したい意欲のある学生を歓迎します。

2015年度 細田・稲邑研究室一同 大別すると細田側=新材料開発、稲邑側=組織・機能向上、の研究です。細田は日本金属学会副会長をしています。研究プロジェクトも多く、研究室内、他大、学会、研究会の飲み会も多いかも

2015年度 細田・稲邑研究室一同
大別すると細田側=新材料開発、稲邑側=組織・機能向上、の研究です。
細田は日本金属学会副会長をしています。研究プロジェクトも多く、研究室内、他大、学会、研究会の飲み会も多いかも

材料系の全研究室を紹介したパンフレットは広報誌ページでご覧いただけます。

お問い合わせ先

教授 細田秀樹
E-mail : hosoda.h.aa@m.titech.ac.jp
Tel : 045-924-5057

※この内容は2016年4月発行の材料系 金属分野パンフレットPDFによります。最新の研究内容については各研究室にお問合せください。

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