地球惑星科学系 News

たくさんの小惑星の衝突が地球の大気と海水の量を決定づけた

地球の炭素・窒素・水の量を再現する形成モデルを構築

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2021.11.11

多数の小天体の衝突によって形成する地球。(Credit: Alan Brandon/Nature)

多数の小天体の衝突によって形成する地球。(Credit: Alan Brandon/Nature)

東京工業大学 理学院 地球惑星科学系の櫻庭遥大学院生(博士後期課程3年)、太田健二准教授、地球生命研究所(ELSI)の黒川宏之特任助教および玄田英典准教授らは、地球の炭素・窒素・水の量の起源を理論的に研究し、地球の大気と海を同時に再現する地球形成モデルを構築することに成功した。

地球の大気や海水は、はやぶさ2が探査した小惑星リュウグウのようなC型小惑星によって供給されたと考えられている。しかし、地球とC型小惑星の炭素・窒素・水の存在比が異なることは大きな謎であった。そこで櫻庭遥大学院生らの研究チームは、天体衝突によって地球が誕生する過程で、これらの元素が大気から宇宙空間に失われる量と地球深部のコアへと取り去られる量を詳細に調べた。その結果、地球サイズの惑星の誕生時に必然的に形成されるマグマオーシャンへの水の溶け込みに加えて、マグマオーシャンの固化後にたくさんの小惑星が衝突することで引き起こされる大気(窒素)の流出によって、現在の炭素・窒素・水の量が自然に再現されることを突き止めた。 

本研究成果は2021年10月22日(英国時間)、国際学術誌「Scientific Reports」のオンライン版に掲載された。

詳しくは下記東工大ニュースをご覧ください。

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