未来

商材の価値向上に向けた生活者深層意識の研究

大日本印刷株式会社
研究開発センター

三宅 秀之 さん

三宅 秀之さん

現在の仕事について教えてください。
大学や国研と協働し、ヒトの脳血流や心拍数等の生体信号を計測し解析する研究を行っています。
自社の商材やサービスを体験した生活者の生体信号を解析することで、生活者がどのような印象を持ち、どのような価値を見出したかを定量化、可視化することを試みています。
生体計測、特に脳機能計測により、アンケートやインタビュー等、従来の調査手法では知り得なかった生活者の深層意識を解析し、その結果を自社商材に反映することで、商材の価値を高めたいと考えています。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
東工大で身につけた基礎力、得た人脈が役立っています。現在取り組んでいるヒトの解析は境界領域で、生理学・生化学、計測工学・情報科学、心理学・感性科学等の知識が必要で、今でも勉強の毎日です。学生時代に数学、物理、化学をしっかり学んだことが、学生時代とは異なる研究領域での、今の業務を支えていると実感しています。
また、ここ数年は実験実務だけでなく、産学コンソーシアムや経済団体でも活動していますが、東工大の教官、先輩・同期や後輩と接する機会が少なくなく、非常に役立っています。
今後の目標を教えてください。
ヒト心理の深層理解を進め、意思決定や「欲しい、買いたい」等の購買心理を解明したいです。意思決定や購買選好は様々な要素から構成されると考えられ、壮大な目標ですが、日々の実務や年単位での業務とは別に、中長期目標として設定しています。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
受験生や学生の時代には、試験で良い成績を残し、関門を突破することも重要です。ただ、それ以上に、課題を探索して解決するための組み立てや方法論を身につけることが重要で、今後の社会でますます求められる、学生時代に培うべきことと思います。

みやけ・ひでゆき(静岡県出身)

1991年
東京工業大学 第7類 入学
1994年
東京工業大学 生命理工学部 生体分子工学科 卒業
1996年
東京工業大学 バイオテクノロジー専攻 修士課程 修了
1996年
大日本印刷株式会社 入社

※記事の内容は取材当時のものです

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