システム制御系 News
東工大大岡山キャンパス大岡山南5号館西側緑地に「ロボコン発祥の地」記念碑が建立され、5月25日に開催されたホームカミングデイにおいて除幕式が執り行われました。
高専ロボコンやABUロボコン(ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト)など、さまざまなロボットコンテストの様子がテレビで放映され、雑誌も発売されるなど人気を博していますが、その発祥の地が東工大だということをご存知でしょうか。
38年前、受験戦争に疲弊し切った学生たちに目の輝きを取り戻させようと、森政弘名誉教授は当時の工学部制御工学科の「制御工学設計製作」という授業で、与えられた課題に対して実際に手を汚してものを作り、競技会で競い合うことを発案しました。最初の課題は、乾電池2本で人を乗せて規定の距離を走りぬく機構を作り、タイムを競うというもの。その競技会のことをNHK(日本放送協会)が知ってコンテスト形式の番組を制作・放送したことが現在の多彩なロボコンの発展につながり、森名誉教授は「ロボコンの創始者」と呼ばれるようになりました。
そして制御系を専門とする清水優史名誉教授が、ロボコン発展に対する功績から第69回日本放送協会放送文化賞(2017年度)を受賞し、マサチューセッツ工科大学(MIT)と始めたIDCロボコン(IDCロボットコンテスト大学国際交流大会)が今年、30周年記念大会を迎えることなどから、記念碑の建立が企画されました。
2本の乾電池をかたどった記念碑には、ロボコンから生まれた「もの作りは人作り」の標語が刻まれ、第1回競技会のゴール地点である大岡山南5号館西側緑地に設置されました。
ホームカミングデイでは、まず初期の競技会のビデオが森名誉教授の解説と共に上映されました。競技会前夜に部品作りを指導されたエピソードなどが披露された後、森名誉教授、益一哉学長、水本哲弥理事・副学長(教育担当)、制御系OB・OG会である陽久会の永島晃会長、工学院システム制御系の三平満司教授などが参加して除幕式が執り行われました。
その後、イベントに参加した関係者の記念写真を撮影しました。
ぜひ記念碑をご覧になり、東工大の創造性教育の熱い息吹や、手を汚してものを作ることの大切さをお感じください。