未来

仕様書をこえた視点こそ技術者の価値

株式会社 村田製作所
モノづくり技術統括部 モノづくり技術開発2部 技術1課

髙木 拓人 さん

髙木 拓人さん

現在の仕事について教えてください。
電子部品メーカーで、生産技術の技術者として生産拠点向けの内製設備を設計、製作しています。現場が要求する性能、納期、価格に合致する設備を提供していくことが生産技術の使命です。その中で私は制御担当として設備の配線、ソフト設計やデバッグ作業を行っています。安定稼働に向けたフォローを行うために実際に現場に足を運ぶと、単に仕様を満たす設備を作ればいいのではなく、設備を操作するオペレータの方がいかに安全に、そして快適に作業ができるかという視点の大切さを痛感します。いかに現場に長く使ってもらえる設備を作るか、技術屋としての腕の見せどころではないでしょうか。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
担当教授の「君たちは茹でガエルだからねぇ」という言葉は今でも鮮明に覚えています(笑) こんなところで茹ってないで、もっと世界を見てきなさい、という教えでしたが、そんな教授の下、留学生と交流、ディスカッションしたり、時間を頂き海外を旅してみることで外国の方とコミュニケーションをとる術を学びました。入社後も海外拠点研修や外国人出張者の通訳フォローなど、なにかと英語の絶えない生活を送っておりますが、そんな機会に恵まれるのも学生時代に培ったものがあってこそだと思います。
今後の目標を教えてください。
生産技術といえば工法開発、設備製作、というイメージが社内で定着しているのですが、新しいアプローチで現場の生産をサポートできないかと考えています。世の中の情勢が目まぐるしく変化する今日では、なかなか大きな投資をしてもらえず、既存の設備をなんとかやりくりしてラインを製作するといったシーンが増えています。そこに対して、例えば設備同士で情報を共有し連携した動作をさせたり、設備と設備の間の人的作業を自動化し、省人化に繋げるなど。工場の方々と共にできることはないか考えていきたいと思います。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
学生時代に一度拘りや偏見といった先入観を取り払い、色々なことに興味を持ってみましょう。調べてみると意外な気付き、学びがあると思いますので、その知見を大切にしてください。東工大には様々な形で、気付きの場が提供されていますので、ぜひ活用して自分自身の成長に繋げてもらえればと思います。

たかぎ・たくと(千葉県出身)

2006年
東京工業大学 第5類 入学
2010年
東京工業大学 工学部制御システム工学科 卒業
2012年
東京工業大学 大学院理工学研究科機械制御システム専攻 修士課程修了
2012年
株式会社村田製作所 入社

※記事の内容は取材当時のものです

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