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鉄は自動車や家電製品、ビル、橋、家電など、私たちの身近なあらゆるものに使われている欠かせない材料です。
鉄鋼業は成熟産業といわれていますが、その取り巻く環境は、中国における大幅な需給ギャップの継続が想定される中、世界における鋼材需要は緩やかに増加すると見込まれます。特に新興国の社会の成熟化や省エネルギー・環境対応ニーズの高まりなどを背景に高級鋼需要も着実な拡大が期待されます。
その中で日本の鉄鋼業は、新興国の台頭に高級鋼の技術開発で先んじる必要があります。鉄は古くから使われてきた材料であるにもかかわらず、今なお大きく進化し続けています。鉄の特性を最大限に引き出し、さまざまな要求性能を同時に満足するためには、金属組織制御が肝要で、その本質をよく見て、よく知り、よく考えることが重要になります。実際のつくり込みはキロ・トン単位で行われ、高品質な製品を、製鉄所で何十、何百トンと大量生産するときに、ものづくりの真価が問われます。
本講義では、ものづくりの最先端を支える先進材料である「鉄」の製造工程で起こる材料内部の変化やその特長について解説するとともに、これからも世界最高の技術とものづくりの力を追求し、優れた製品・サービスを提供する鉄鋼業が技術先進性を発揮するために求める人材について講義します。
更新日:2016.07.05