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乳児の泣き止みと寝かしつけをITで支援

ウェアラブル連携アプリSciBabyをリリース

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2025.04.08

乳児の泣き止み・寝かしつけを科学的根拠に基づき支援するアプリSciBaby

乳児の泣き止み・寝かしつけを科学的根拠に基づき支援するアプリSciBaby

東京科学大学 生命理工学院 生命理工学系の黒田公美教授、原地絢斗研究員、情報理工学院 情報工学系の吉村奈津江教授らの共同研究グループは、乳児の睡眠と泣きの問題を科学的に支援する研究用スマートフォンアプリSciBabyを開発しました。


黒田研究室では、哺乳類の乳児が抱っこして運ばれるとリラックスする「輸送反応」 [用語1] を2013年に発見しています。SciBabyは、保護者が5分間の抱き歩きとその後の抱き座りによって乳児の自然な眠りを誘導するのを助けます。これまでの実験では、泣いていた乳児の8割以上が、5~10分間の抱き歩きによって泣き止みました。またその後の8分間の座った状態での抱っこにより、半数以上が入眠しました。ただし寝た乳児を布団に寝かせると20%程度は起きてしまうため、最適な寝かしつけのタイミングを予測する今後の研究が必要です。SciBabyでは、乳児に装着した腕時計型脈拍センサからデータを取得し、乳児の睡眠を予測するAI開発に貢献します。


家庭と研究者のWin-Winな関係を作るSciBabyは2月27日からGoogle Playよりダウンロードできます。詳細はSciBabyのWebサイト をご覧ください。


用語説明

[用語1] 輸送反応:哺乳類の離乳前の子に生得的に備わっている、運ばれるときにおとなしくなる反応。運ばれるときに乳児は、泣きの量が減り、鎮静化し、副交感神経優位状態となる。霊長類では親にしがみつく、四足歩行動物ではコンパクトな姿勢になるなどの姿勢制御も行う。親が子を運ぶときに安全にスムーズに運べるよう、親に協力する反応と考えられる。


詳しくは、下記 Science Tokyo ニュースをご覧ください。


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