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FPGAを使ってみたい技術者や学生、一般企業に向けた無償のオンラインFPGA利用環境『ACRiルーム』を開設 

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2020.10.01

Arty FPGAボード15枚を接続するサーバ(メモリ 128GB, 8コアの CPU)の構成

Arty FPGAボード15枚を接続するサーバ(メモリ 128GB, 8コアの CPU)の構成

FPGAの活用方法を模索、研究する団体である​アダプティブコンピューティング研究推進体 ACRiは、2020年8月1日よりFPGA​​利用環境の無償提供の場として『ACRiルーム』を開設いたしました。
これは​オンラインで無償利用できるFPGAの利用環境で、東京工業大学構内に設置された100枚を超えるFPGAボードと開発用ソフトウェアにリモートからアクセスして利用できるものです。 利用者は日本国内でFPGAに興味のあるすべての人が対象で、ACRiルームのウェブサイト​​から事前に利用予約をすることで『ACRiルーム』を使用できます。初年度(2021年7月末まで)では1,000人の利用を想定しています。 
これまでFPGA を使った開発成果やトラブルは個々の環境に依存することが多々あり、ノウハウを共有することが難しいという課題がありました。共通の FPGA環境を利用することで開発成果もトラブルも簡単に共有できる環境の提供を目指していきます。 

ACRi (Adaptive Computing Research Initiative) とは​2020年4月に発足した4大学16社からなる、日本で初めて産学連携でのFPGAを活用する高性能なアダプティブコンピューティング・システムの開発およびその設計を効率化するためのFPGA活用基盤の開発を行う研究推進体です。 
また、研究成果の実社会への実装を目指して、開発したシステムを含むFPGA関連技術の普及のための情報提供や技術者がお互いに学びあえる仕組みづくりに取り組んでいきます。
・AI等の処理を高速化するFPGAアクセラレータの開発
・IoTのためのFPGAアクセラレータおよびFPGAシステムの開発
・設計を効率化するためのFPGA活用基盤の開発

ACRiルームとは​ACRiが推進する開発現場への支援活動の中心的なプログラムとなるものです。現在、FPGAでの開発は一般的には広く浸透しておらず、利用環境も多くの方には知られておりません。ACRiルームによるFPGA利用環境の無償提供によってFPGAの活用を広く共有することで、多くの業界の課題を解決することを目指します。 
大学/企業/個人を問わず、FPGA に関わる研究、教育、技術習得、検証評価など、様々な目的で利用することが可能です。ACRiルームは現在、東京工業大学に設置されていますが、オンラインで提供されるためリモート環境での新たな働き方や研究・教育の助力となることを期待します。 

「4月に発足したACRiは大きく成長しています。そして、8月には活動の基盤となるACRiルームの本格運用を開始しました。このACRiルームは、仮想マシンやスケーラブルなファイルサーバーを活用して、100人を超えるユーザが快適に利用できるように設計された画期的なFPGA利用環境です。是非、ACRiルームを通じて、FPGAに関する最先端の研究成果やFPGAの魅力に触れていただきたいと思います。」ACRi代表 吉瀬謙二

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