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大橋研究室の尾﨑 豊さん(B4・受賞当時)が日本自然災害学会学術講演会において学術発表優秀賞を受賞

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2023.10.12

融合理工学系 大橋研究室の尾﨑 豊さん(受賞当時:B4、現:M1)が、2023年9月17日~18日に金沢大学 角間キャンパスにて開催された第42回日本自然災害学会学術講演会において、学術発表優秀賞を受賞しました。

左:日本自然災害学会長 多々納祐一氏、右:尾﨑豊さん

左:日本自然災害学会長 多々納祐一氏、右:尾﨑豊さん

受賞概要

受賞者:
尾﨑 豊(受賞当時:大橋研究室 B4)
発表題目:
指定外避難所への避難に関するスコーピングレビュー
学会名:
日本自然災害学会 第42回学術講演会
表彰名:
学術発表優秀賞
表彰日:
2023年9月17日

 この研究が世の中にどのように役に立つか

今回発表した研究は、指定外避難所という概念がどのように研究されているかと今後どのように取り組まれるべきかをスコーピングレビューとしてまとめたものです。指定外避難所への避難とは、例えば在宅避難や車中避難、民間施設への避難等が挙げられます。このような避難がさまざまな理由により近年多く発生しています。

現状、指定外避難所に関する研究は少なく、その中でもどのように発生するかに着目した内容が多くを占めていました。しかし、災害に対応するためには四つの段階(準備、初期対応、復旧・復興、被害軽減)を考慮する必要があります。今行われている研究はこのうち初期対応、復旧・復興がほとんどであり、準備、被害軽減に関しては取り組まれていませんでした。

従来、指定外避難所に避難する理由は、指定避難所が満員だったからなど災害発生時に消極的理由で起こるものでした。しかし、政府は新しい避難として、指定避難所に限らない避難を提案しています。そこで、指定外避難所を事前に避難先候補の一つとして考える必要があると考えました。これを実現するためには、自治体、住民の二つのステークホルダーからの研究が行われるべきであると提案しました。

また、指定外避難所への避難の研究の中で指定/指定外避難所の連携の課題が抽出されているにも関わらず、準備として取り組まれていないという課題がありました。そこで、連携として指定避難所、連携、指定外避難所の三つの切り口から研究し連携を構築することを提案しました。

指定外避難所への避難に関するスコーピングレビューにより、これら二つのインサイトを得ることができ、具体的な提案を行いました。今後はこれらの提案に関する研究が行われることが期待でき、指定外避難所へのより安全な避難が行われるようになると考えます。

受賞のコメント

この度は日本自然災害学会第42回学術講演会におきまして学術発表優秀賞をいただき、大変光栄に存じます。ご指導くださいました先生方、研究室の学生、そして家族に感謝いたします。
本研究は、研究室所属後に初めて行った研究であり、また学会発表も初めての経験でした。研究とはどのようなものか、どのように進めていけば良いかすらわかっていなかったのですが、多くの方にご指導ご協力をいただきました。そのおかげで、精緻でかつ網羅的な研究・発表を行うことができました。また、初めての学会発表を学士課程で経験でき、このような成果を出せたことは、この先の修士課程での研究に大きく役立つと確信しております。このような発表機会を提案してくださった先生方、誠にありがとうございました。これらの貴重な経験を活かして今後も、災害分野のみならずさまざまな分野での研究に精進して行きたいと思います。
最後に、本研究においてご指導いただきました大橋匠准教授、西條美紀教授をはじめ共同研究者の皆様にこの場をお借りし深く御礼申し上げます。

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