未来

東工大での経験が研究者としての礎に

京都大学
大学院工学研究科 都市社会工学専攻
ジオマネジメント工学講座 土木施工システム工学分野
准教授

ピパットポンサー ティラポン さん

ピパットポンサー ティラポンさん

現在の仕事について教えてください。
土木系の教員として京都大学の教務・研究に携わっています。具体的には、地球工学科国際コースの地盤力学分野を担当し、英語による講義を行っています。今は一般コース(日本語コース)のカリキュラムに沿った充実した講義内容を教えていますが、将来は、海外で多角化している社会基盤の開発と急激に変化している建設産業・技術のニーズをカバーするためにカリキュラムを開発しようと考えています。研究面では、都市社会工学専攻のジオマネジメント工学講座土木施工システム工学分野において、斜面安定、地下水環境、地盤防災、採炭技術、地盤材料構成則などのテーマについて、学生を指導しながら、研究開発を行っています。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
実験により実現できる理論開発のため、様々な種類の模型実験を実施することで蓄積されてきたものづくりの知識と技能を、京都大学で有効に活用することができています。東工大で過ごした国際開発工学専攻の学生時代3年間および学術国際情報センターの教員時代9年間という長い間に経験したいろいろな苦労と安楽が現在に活きているのです。
今後の目標を教えてください。
地盤や土構造物の挙動予測の精度向上および効率化を目的とし、模型実験をはじめ、地盤構成則、数値解析および現場計測手法に関する研究課題に取り組んでいます。くわえて、国際共同研究を通じて、地下資源開発、地域地盤環境、地盤災害への研究成果を活用することで、現地問題の解決に向けた適応可能な技術を新たに開発することを目指しています。また、今まで有効的に解決できていない土木・環境・鉱山工学問題に取り組んで、チャレンジしたいと考えています。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
東工大は理工系総合大学として日本のトップ大学です。優れた教育・研究設備を持ちながら、学内において様々な理工学系分野と横断的に繋がっています。他の大学と比べて東工大は、伝統的な運営・管理体制を壊すのを恐れることなく自身の発展のために新しいシステムを常に導入しようとしています。高度な進化に向けた理工系の教育・研究を、速やかに発展している組織の中で、パイプライン系ではなくてネットワーク系で連結される自分の専門を培うには、東工大で学ぶのがお勧めです。

ぴぱっとぽんさー・てぃらぽん(タイ出身)

1999年
東京工業大学 大学院理工学研究科国際開発工学専攻 博士後期課程入学
2002年
東京工業大学 大学院理工学研究科国際開発工学専攻 博士後期課程修了
2002年
在日タイ王国大使館 工業部 工業公使参事官補佐
2005年
東京工業大学 学術国際情報センター 助教授
2014年
京都大学 大学院工学研究科社会基盤工学専攻 准教授
2015年
京都大学 大学院工学研究科都市社会工学専攻 准教授

※記事の内容は取材当時のものです

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