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固体中電子のトポロジーによりあらわれる新しい量子相や応答現象は近年の物性物理学の研究の中心のひとつとなっている。ブロッホ電子のトポロジーや幾何学位相の効果は、線形応答を超えて非線形応答現象にもあらわれることが明らかになってきており、近年研究が急速に進展している。特に、ブロッホ電子の幾何学位相に駆動された非線形応答現象として、シフト電流とよばれるバルク光起電力効果がしられている。シフト電流は、現代的な電子分極理論と密接に関連する非線形光学効果であり、高効率太陽電池や光検出器への応用を念頭に近年急速に研究が進展している。本講演では、幾何学的な非線形効果であるシフト電流について紹介し、電子間相互作用のある系へのシフト電流の拡張について最近の研究の進展を紹介する。
更新日:2024.04.16