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1次元ボゾン・フェルミオン双対性と離散的スケール不変性

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日程
2023年1月16日(月)
時間
14:00-
場所
大岡山キャンパス別窓 本館1階 H118 講義室
講師
大谷 聡 氏(日本大学)
お問い合わせ先
連絡教員:物理学系 西田 祐介(内線3614)

量子物理学・ナノサイエンス第352回セミナー

概要

相互作用のない自由ボゾンと自由フェルミオンはその振る舞いが全く異なりますが,非自明な粒子間相互作用が存在する場合,同種ボゾン系と同種フェルミオン系は完全に等価になることがあります.この等価性は一般にボゾン・フェルミオン双対性と呼ばれ,例えば1次元のハードコアボゾンと自由フェルミオンの間の双対性や,それを一般化したLieb-Liniger模型とCheon-Shigehara模型の間の双対性などが有名です.

一般に,量子力学の枠組みでは時間発展演算子の積分核(熱平衡系の場合はカノニカル分布の分配関数)が等しくなるとき,同種ボゾン系と同種フェルミオン系は互いに等価(双対)になります.実は空間1次元でかつ粒子間相互作用が接触相互作用のみの場合はこの条件が成り立つ同種ボゾン系と同種フェルミオン系を全て網羅することができます.今回の講演ではガリレイ不変性,ユニタリー性,置換対称性(同種粒子の識別不可能性),並進対称性,およびスケール不変性を満たす互いに双対な1次元同種N粒子系を全て網羅した後,同種ボゾン系・同種フェルミオン系ともに任意のN(≧3)で連続的スケール不変性が離散的スケール不変性へ破れ得ること(つまりEfimov効果が生じ得ること)をお話ししたいと思います.

  • 東京工業大学理学院・物理学系 ナノサイエンスを拓く量子物理学拠点 共催

更新日:2022.12.13

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