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3成分フェルミ気体におけるクーパートリプルから束縛3体分子へのクロスオーバー

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日程
2022年1月12日(水)
時間
14:00-
場所
Zoom*による開催(URL は下記をご確認ください。)
講師
田島 裕之 氏(東京大学 大学院理学系研究科)
お問い合わせ先
連絡教員:物理学系 西田 祐介(内線3614)

量子物理学・ナノサイエンス第330回セミナー

概要

クーパー対形成はフェルミ超流動および超伝導の根幹を担う重要な性質である。粒子間引力相互作用が強まると、フェルミ面効果で誘起されたクーパー対は2体束縛分子の凝縮体へ連続的に変化する。この現象はBCS-BECクロスオーバーと呼ばれ、冷却原子気体や超伝導で観測された他、高密度物質など様々な文脈で議論されてきた。では、なぜペアなのか?身のまわりにあるバリオン(クォーク3つの複合体)のように3粒子のものは形成されないのか?この疑問は、超伝導体中の電子がスピン1/2のフェルミオンであるように、構成粒子の自由度とパウリの排他原理と密接に関連する。

本研究では、上記の問いに対する答えの一つとして、3つの内部自由度をもつフェルミオン系において、クーパー対の3体版であるクーパートリプルの形成、および、粒子間引力が強くなるとクーパートリプルが3体束縛分子へ連続的に変化するという新奇なクロスオーバー現象を紹介する。弱結合領域でのクーパー対形成とトリプル形成の競合や、冷却原子実験における観測シグナルとなり得る3体共鳴点のシフト、ハドロン-クォーククロスオーバーとの類似性、クーパートリプルの凝縮可能性などについても時間が許す範囲で議論する。

本 ZOOM セミナーに参加されます場合には、事前に下記より登録を済ませてください。 https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZcvdOmvrD8vG9djJ4qBFRmSl3szywwbUkUK

ご来聴を歓迎いたします。

  • 量子物理学・ナノサイエンス先端研究センター 主催
  • 東京工業大学理学院・物理学系 共催

更新日:2021.12.16

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