イベント・セミナー・講演会
フォトニック結晶やメタマテリアルに代表される「人工構造を用いた光制御」に関する実験的研究は、光科学技術のデバイス応用的な側面だけでなく、光そのものの性質の探求や極限的な性質を引き出すためのプラットフォームとして学理的な側面からも盛んに研究が行われてきた。
フォトニック結晶やメタマテリアルが、固体物理のアナロジーから生まれたのと同様に、近年のトポロジカル絶縁体の発見や、非エルミート(開放)系の物理に触発され、フォトニクスの世界でも「トポロジカルフォトニクス」、「非エルミート光学」と呼ばれる研究領域が盛んになってきている。どちらも、固体物理において知られている特有の性質を、光系で引き出すことで、現実の固体結晶では確認が難しい基本原理の検証や、光ならではのデバイス応用を目指している。
本セミナーでは、トポロジカルフォトニクスおよび非エルミート光学に関して、自身が行ってきた研究を紹介する。トポロジカルフォトニクスに関しては、プラズモニック構造における光トポロジカルエッジ状態の可視化、トポロジカルフォトニック結晶における光トポロジカル相転移の動的制御、トポロジカル光特異点の観測等にこれまで成功してきた。また、非エルミート光学については、相変化材料やグラフェンを用いた系における例外点の形成と円偏光固有状態、例外点におけるホイヘンスダイポールの形成等に関する成果を紹介する。
*本 ZOOM セミナーに参加されます場合には、事前に下記より登録を済ませてください。 https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZwkc--rrz0uG9LKBTRbOwwgk7m4H4BsdqhE
ご来聴を歓迎いたします。
更新日:2021.10.29