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平衡から大きく離れた固体4Heの結晶形

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日程
2021年5月21日(金)
時間
16:00-17:00
場所
Zoom*による開催(URL は下記をご確認ください。)
講師
野村 竜司 氏(東京工業大学 理学院 物理学系 )
お問い合わせ先
連絡教員:物理学系 田中 秀数(内線3541)

量子物理学・ナノサイエンス第313回セミナー

概要

超流動液体から生じる4Heの結晶化は非常に速く進行する。これは、結晶化の進行に必要な質量輸送が散逸の無い超流動流によって担われ、また一次相転移であるにもかかわらず潜熱の発生が無視できるほど小さいためである。結晶成長速度が速く、結晶形の緩和時間が短いので、高精度の実験研究が可能になり、結晶成長の基礎的・普遍的物理の多くが4He結晶で確かめられてきた歴史がある。一方で、速い結晶成長は通常無視されているような微小な駆動力により、結晶形が敏感に変化し、特異な振る舞いを見せることも意味する。例えば、重力変化、流体運動、濡れ性、超音波、摩擦力などの影響を受けて、瞬時にその形を変えることが知られている[1]。壁に接触する4He結晶、超流動液体中を落下する4He結晶[2]、音響放射圧で大変形した4He結晶[3]などが見せる不安定性、新奇な非平衡形や結晶運動について説明したい。高速の界面運動と超流動流が結合することにより、結晶形が複雑に変化をする様子を動画でお見せする。

  • [1] R. Nomura and Y. Okuda, Rev. Mod. Phys. 92, 041003 (2020).
  • [2] R. Nomura et al., New J. Phys. 16, 113022 (2014).
  • [3] R. Nomura et al., New J. Phys. 19, 023049 (2017).

本 ZOOM セミナーに参加されます場合には、事前に下記より登録を済ませてください。 https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZUqce6oqDwtG9RD7roa6l-POPvC_3mo5N0u

ご来聴を歓迎いたします。

  • 量子物理学・ナノサイエンス先端研究センター 主催
  • 東京工業大学理学院・物理学系 共催

更新日:2021.05.11

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