光格子冷却原子系における格子ゲージ理論の量子シミュレーションに向けて

量子物理学・ナノサイエンス第300回セミナー

概要

近年、光格子冷却原子系はその制御性の高さから様々な量子モデルの量子シミュレーションに使われている。今回のセミナーではその光格子冷却原子系量子シミュレーションの一大目標である格子ゲージ理論の量子シミュレーションについてその理論的進展をなるべく平易にお話したい。光格子冷却原子系での格子ゲージ理論の量子シミュレーションは2010年代初期からその構想が始まり、基盤となる基礎的な理論的提案がいくつかなされてきた。特に今回のセミナーでは、我々がこれまで研究してきた格子ゲージ理論の中でもシンプルなU(1)格子ゲージヒッグスモデルの量子シミュレーションの理論的研究についてお話したい。 U(1)格子ゲージヒッグスモデルをどのように冷却原子系に対応させるかどうかを説明し、冷却原子系において発現する閉じ込め電束のダイナミクスについてご紹介したい。

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• 量子物理学・ナノサイエンス第300セミナー

• 量子物理学・ナノサイエンス先端研究センター 主催
• 東京工業大学理学院・物理学系 共催