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ベリー曲率の効果を考慮した運動論と異常輸送現象

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日程
2018年11月12日(月)
時間
14:00-15:30
場所
大岡山キャンパス別窓 本館2階 H284A 物理学系輪講室
講師
早田 智也 氏(理化学研究所)
お問い合わせ先
連絡教員 物理学系 西田 祐介(内線3614)

量子物理学・ナノサイエンス第58回特別セミナー

概要

トポロジカル物質科学という分野の設立に見られるように、トポロジーという概念は 様々な系においてその物性を解析することに応用されている。例えばトポロジカル絶縁体やトポロジカル超伝導体等の固体電子系では、ベリー曲率と呼ばれる運動量空間における波動関数のねじれが示す位相不変量を用いて物質の分類が成されている。本講演ではそのような波動関数の非自明なトポロジーがもたらす物理について、特に輸送現象に着目して紹介したい。はじめに、量子ホール効果、断熱ポンプ、カイラル磁気効果といった異常輸送現象の具体例について紹介する。次に、これらの異常輸送現象が運動論にベリー曲率に 由来する補正を加えることで統一的に記述できることを紹介する[1]。また、ベリー曲率の効果を考慮した運動論と位相的場の理論の一般的な関係や、非可換ベリー曲率への拡張 等、我々の最近の研究についても紹介したい[2,3]。

  • [1] D. Xiao, M. Chang, and Q. Niu, Rev. Mod. Phys. 82, 1959 (2010).
  • [2] T. Hayata, Y. Hidaka, Phys. Rev. B 95, 125137 (2017).
  • [3] T. Hayata, Y. Hidaka, Prog. Theor. Exp. Phys. 073I01 (2017).
  • 量子物理学・ナノサイエンス先端研究センター 主催
  • 東京工業大学理学院・物理学系、「ナノサイエンスを拓く量子物理学拠点」共催

更新日:2018.11.02

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