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カイラル磁性体の数理と物理

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日程
2018年5月17日(木)
時間
14:00-15:00
場所
大岡山キャンパス別窓 本館1階 156 物理学系輪講室
講師
岸根 順一郎 教授(放送大学教養学部)
お問い合わせ先
連絡教員:物理学系 村上修一(内線2747)

量子物理学・ナノサイエンス第230回セミナー

概要

結晶中の電子スピンは,スピン軌道相互作用を通して結晶対称性を感じとることができる.左右対称性の破れた結晶(カイラル結晶)では,この結果としてスピンが左右いずれかのカイラリティを持ったらせん磁気構造が実現することがある.この磁気構造に磁場をかけるとカイラルソリトン格子という非線形の磁気テクスチャが現れる.この構造は非線形古典場理論であるカイラルサインゴルドン模型で記述され,モデルの単純さを超えた豊かな構造とダイナミクスを持つ.数理の面からは対称性や楕円関数論の格好の例題となる.物理の面からは凝縮系理論の様々な基礎概念と関連するだけでなく,情報転送や巨大スピン起電力などの機能性を発揮し得る.本講演では,カイラル磁性の面白さを(主に理論家を念頭に)お話ししたい.

  • 量子物理学・ナノサイエンス先端研究センター 主催
  • 東京工業大学理学院・物理学系、「ナノサイエンスを拓く量子物理学拠点」共催

更新日:2018.05.11

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