イベント・セミナー・講演会
大岡山キャンパス 本館2階 H284A 物理学系輪講室
最近、Al-Mg-Zn準結晶で超伝導が発見された[1]。この超伝導状態は弱結合的であるということが知られているが、並進対称性のない系における超伝導状態は非自明で、どのようにクーパー対が形成されるのかという疑問が生じる。我々はこの問題に理論的に取り組んだ。まず、2次元ペンローズタイリング上の引力ハバード模型に問題を設定し、南部形式に拡張した実空間動的平均場近似の範囲で数値的に解析を行った。その結果、弱結合領域においてBCS状態とは異なる超伝導状態が発現することを明らかにした[2]。さらに、Al-Mg-Zn準結晶で発現した超伝導状態との関連を調査するため、弱結合領域における超伝導状態の実験的観測量を平均場近似を用いて求めた結果を紹介する[3]。
更新日:2017.06.19