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代表的な熱電変換材料である半金属Biは電子・ホール共に有効質量が小さいため、室温領域でも移動度が1m2/Vs以上と大きく、他の材料と比較して量子効果が導入しやすい材料でもある。ナノワイヤー化によって1次元状態密度が導入されば巨大ゼーベック効果が予想されており、高効率熱電変換材料として大きな期待を集めている。その一つの目安とされているのがワイヤー直径200 nm程度であり、我々は石英ガラスに覆われた単結晶Biナノワイヤー熱電変換素子の作製を進めており、ワイヤー直径がナノスケールであるのに対して、長さがミリスケールを持つ超高アスペクト比を持つ。
本セミナーでは、ナノワイヤー熱電変換素子の紹介と、ナノ加工を用いたゼーベック係数・ホール係数測定をはじめとする熱電物性測定と4.2~300 Kでの輸送特性の解析結果を報告する。
更新日:2017.04.07