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量子ホール効果に代表されるトポロジカル物性の概念は固体電子系を超えて様々な分野に広がり、近年大きな盛り上がりを見せている。フォトニクスにおいてトポロジカル物性を研究する分野を特にトポロジカル・フォトニクスと言う。このセミナーではまずトポロジカル・フォトニクスの基本的な考え方を紹介し、フォトニクスにおいてトポロジカルバンド構造を実現する代表的な方法を紹介する。特にフォトニクスが固体電子系とどのように似ているのか、そしてどの点が異なるのかということを強調する予定である。次に、トポロジカル・フォトニクスにおける私自身の研究から、人工次元の考え方を紹介する。人工次元とは内部自由度を新たな次元とみなして低次元系で高次元の模型をシミュレートする方法であり、人工次元を用いれば4次元量子ホール効果を観測することも可能である。
更新日:2018.09.19