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近年のトポロジカル物質科学において、空間群の対称性は重要な役割を担っている。通常トポロジカル不変量は運動量空間(トーラス)全域の情報を用いて定義されるが、空間群対称性下ではFu-Kane公式のように、対称点の情報のみを用いて計算出来る場合が知られている。また、ミラーチャーン数のように、空間群対称性を考慮して初めて定義されるトポロジカル不変量も盛んに研究されている。
本研究では空間群対称性下の運動量空間を、オービフォールドと呼ばれる特異空間として可視化することで、トポロジカル数に対する新たな見方を提供する事を目標とする。講演では、オービフォールド特異点のゲージ構造に着目し、グラフェンやノーダルライン半金属の解釈をすると共に、最近のホットトピックであるSymmetry-based indicatorとの関連について議論する。
更新日:2018.06.27