地球惑星科学系 News
海洋研究開発機構の西澤達治研究生(地球惑星科学専攻)、中村仁美研究員(地球惑星科学系 特別研究員)、岩森光分野長(地球惑星科学系 特定教授)らは他の研究者らと共同でカムチャッカ北東部の沿岸沿いに分布する単成火山群を調査しました。そして採取した溶岩試料の分析等を行った結果、太平洋プレートと共に沈み込んだ天皇海山列延長部分の熱的、化学的影響により、通常では火山活動が起こりえない海溝に近い場所で、多様かつ特殊な組成を示す火山活動が起こったことを明らかにしました。これは、「海山の沈み込みにより、通常ではマグマを生じない地域にも火山が形成される可能性がある」ことを意味します。日本列島においても複数の海山が沈み込んでおり、これまで海山と地震発生との関わりが指摘されていました。本研究は、沈み込んだ海山が火山活動にも影響を及ぼしうることを示しており、日本列島の変動現象を理解する上でも重要な知見です。詳しい研究紹介は、下記のプレスリリースをご参照ください。