新任教員の紹介 [情報統計力学, 機械学習]

この記事では2021年9月に数理・計算科学系に着任された高邉賢史准教授にフォーカスします。

【研究内容】
信号処理や組合せ最適化問題等の大規模な最適化問題を早く良い精度で解くための手法を開発することや、その典型的な振舞いを理論的に調べることに興味があります。そのために、物理学の一分野である情報統計力学や、深層展開と呼ばれる深層学習の一種を利用して研究を行っています。これらを使うことで様々な大規模な問題・システムの数理的な部分に着目して解析を行うことができ、データ解析や無線通信、最適化等の諸分野への応用を目指しています。

【最近の研究トピック】
分野に捉われず情報科学上の様々な問題を扱っています。例えば、無線通信では複数のユーザーから送られてくる信号を一度にアンテナで受信して、各ユーザーの送信した内容を検出する問題（信号検出問題）がありますが、次世代の無線通信を睨んで従来よりも効率的な深層学習を利用した信号検出器の研究を行っています。それ以外にも、大量のデータからの情報抽出を行う圧縮センシング等の信号処理の研究も行っています。
また、ランダムに生成される最適化問題やネットワークの性質を調べることにも興味があり、最近は誤り訂正符号の研究やランダムに生成する無線ネットワークの接続確率に関する理論研究等を行っています。

【学生へのメッセージ】
学問でもそれ以外でも熱中できることを見つけてみてください。それが学問に関することであれば教員が親身に対応してくれるでしょうから、気軽にコンタクトしてみるのが良いと思います。

• 高邉賢史准教授のホームページはこちら