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原祐子准教授が第21回「日本学術振興会賞」を受賞しました。
我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させるためには、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を早い段階から顕彰しその研究意欲を高め研究の発展を支援していく必要があります。この趣旨から日本学術振興会は、平成16年度に「日本学術振興会賞」を創設しました。
授賞式は令和7年2月頃に日本学士院において行われる予定です。
原祐子氏は、組み込みシステムにおいて、ハードウェア設計の統一的評価を可能にする実用的評価基盤の開発、ならびに、ハードウェア・ソフトウェアの高信頼化と低消費電力化を両立する新しい設計基盤技術の構築に関して、独創的な研究に取り組んでいる。組み込みシステムは、Society5.0 を実現する上で極めて重要なコンピューティング基盤であり、具体的に原氏は、ハードウェア設計技術の評価に着眼した独創的なベンチマークセットを開発・オープンソース化することで、国内外の技術者・研究者による設計評価技術の共有を可能にし、今日に至るまで広く用いられ続けている。また、設計基盤技術の開発においては、従来とは一線を画すハードウェア/ソフトウェア分割方式を提案し、必要最小ハードウェア+カスタムソフトウェアという新しい概念を創生している。
以上のように原氏は、次世代情報社会における新しいモノづくり(ITシステム設計開発)の実現に向けた基礎を築き、国際的にも広がりをみせる顕著な成果を挙げてきている。今後もこの分野において世界をリードする研究者としての活躍が期待できる。