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中学生・高校生向けワークショップ「はじめてのIoT ~冷蔵庫をIoT化しよう~」を開催

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2026.04.10

デバイスを製作する参加者

デバイスを製作する参加者

東京科学大学(Science Tokyo)は3月14日、中学1年生から高校3年生までを対象としたワークショップ「はじめてのIoT ~冷蔵庫をIoT化しよう~」を開催しました。


本イベントは、身近な家電である冷蔵庫をインターネットにつなぐことで、日常の何気ない動作をデータとして可視化し、科学的な気づきやプログラミングへの興味を育むことを目的としています。当日は、東京会場(メイン会場)をはじめ、静岡・つくばのサテライト会場、そして全国からのオンライン参加をつないだハイブリッド形式で実施し、計54人の若きエンジニア候補たちが集結しました。


ワークショップの冒頭、情報理工学院の山村雅幸教授は「これから製作するデバイスは、おもちゃではなく実際に家で使える本物です。設置しておくとデータがドバッと出てくるので、『この時間に冷蔵庫を開けているのは誰だ?』という犯人探し(?)までできちゃいます!」と語り、参加者の興味を惹きつけました。また、自身が研究を進めているスマート農業などの最先端分野においても、こうした「現場の現象をデータ化する技術」が欠かせない基盤となっていることを紹介しました。


続いて本イベントのメイン講師である山村研究室の安田翔也研究員より、IoT(Internet of Things)の概念に加え、システムの設計図となる状態遷移図や、故障しても安全に停止させるフェールセーフといった工学的な考え方についてレクチャーが行われました。


参加者は専用のIoTキットを使って、以下のようなデバイスの組み立てを行いました。

 • ハードウェア設定: 無線機能を搭載した小型マイコン「Raspberry Pi Pico」に、開閉を検知するマグネットセンサーを接続。

 • ソフトウェア設定: センサーが反応した際にクラウド上のデータベースへ情報を送信するプログラムの仕組みを確認します。

 • 特製3Dプリントケース: 今回のデバイスを収めるケースは、本学発ベンチャーの協力を得て製作された、大学ロゴ入りの特製3Dプリントケースです。


中盤には、blueqat株式会社の湊雄一郎代表をお招きし、最先端の量子コンピュータに関する特別講演が行われました。湊氏は、今回ワークショップで使用している千円程度のマイコンチップに触れ、「実は、量子コンピュータを制御する心臓部にも、これと同じマイコンの技術が活かされています」と驚きの事実を明かしました。従来は数千万円する巨大な装置が必要だった量子ビットの制御が、マイコンの持つ「時間をナノ秒単位で精密に刻む機能」を極限まで引き出すことで可能になりつつあるという最前線の話を披露しました。また、メイン会場となった渋谷のIT企業環境に触れ、「将来、こうした刺激的な環境で活躍したいと思うなら、ぜひ数学と物理を一生懸命がんばって、理系の道へ進んでください」と熱いエールを送りました。


後半のグループワークでは、「冷蔵庫以外に何をIoT化したら面白いか?」というテーマでアイデアを出し合い、ユニークな案が数多く発表されました。


発表されたアイデア(抜粋)

 • 朝起きたときに電車の遅延情報を天井に投影する「IoTプロジェクター」

 • 勉強時間を自動で管理・記録してくれる「IoTペン」

 • ウーパールーパーの餌やりを管理する「IoT水槽」

 • 筋トレの回数や質を可視化・分析する「IoTダンベル」

 • 親が部屋に入ってくるのを検知してアラームを鳴らす「対・親センサー」


ワークショップ終了後、参加者は自宅の冷蔵庫にデバイスを取り付け、実際のデータ計測をスタートさせました。蓄積されたデータは専用の可視化ページで確認することができ、すでに多くの「生活の記録」が集まっています。


参加者の声(アンケートより抜粋)

 • 参加前は「モノとインターネットをつなぐ」ということがいまいちピンと来ていませんでしたが、腕時計型の歩数計や自動で開くカーテンもIoTだと知り、一気に親近感が湧きました。

 • マイコンを用いることで人々の手間が省けることや、センサーとマイコンだけで成り立つというのがとても驚きました。

 • ユニクロの無人レジの仕組みがずっと気になっていました。今回の体験でIoTの仕組みを知り、自分でも『こんなものがあればな』というアイデアを考えたいと思いました。

 • IoTの仕組みだけでなく、デメリットやフェールセーフについても具体的に学ぶことができました。センサーを変えるだけで他のモノにも応用できそうです。

 • 家に帰って家族みんなで冷蔵庫をパカパカしてデータを見て楽しみました。高校の探究活動のテーマとしても使ってみたいです。


今回の体験が、参加した中高生の皆さんにとって、技術を「使う側」から「創る側」へと踏み出すきっかけになれば幸いです。本ワークショップの開催にあたり、多大なるご支援をいただきました東京科学大学基金、ならびに協力企業の皆様に厚く御礼申し上げます。


詳しくは、下記 Science Tokyo ニュースをご覧ください。

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