経営工学系 News
東京工業大学 工学院 経営工学系の井上光太郎・木村遥介研究室の学生6人のグループが、「ブルームバーグESG投資コンテスト2022」に参加し準優勝しました。このコンテストは経済・市場情報提供会社のブルームバーグL.P.が大学・大学院生向けのESG※投資をテーマに2017年より毎年開催し、2022年は国内大学から最大規模の61チーム324人が参加しました。準優勝に選ばれたのは、カン・ミンヒョン(Minhyung Kang)さん(工学院経営工学系 学士課程4年)、市原和希さん(工学院経営工学系 修士課程1年)、住谷望さん(工学院経営工学系 修士課程1年)、刑部陽佑さん(工学院経営工学系 学士課程4年)、小川智弘さん(工学院経営工学系 学士課程4年)、石井拓馬さん(工学院経営工学系 学士課程4年)の6人です。
※持続可能な世界の実現のために、企業の長期的成長に重要な環境(Environment)・社会(Social)・カバナンス(Governance)の3つの観点
チームは「地政学リスクに強い持続可能エネルギーへの転換を促進したい」というテーマで、地政学的、エネルギーリスクに注目し、それを定量化に落とし込んだ独創的なプレゼンテーションを行いました。地政学リスクという着眼点の独自性や分析が評価されました。
ブルームバーグのサイトによると、審査員からは「最近のウクライナ情勢を受けての内容となっており、投資家としてもテーマは興味深かった。地政学リスクを鑑み、調達元を細分化し計算しており、データをかなり研究されている」と高い評価を受けました。また、「多様なポートフォリオと比較しており、説得性もある。今回だけでなく、リーマンショック時あるいはその他過去の地政学リスクが高まったときにおいても、このモデルが通用するか検証できればさらによくなったと思う」とのコメントもありました。
この度は大変名誉である「ブルームバーグESG投資コンテスト2022」の準優勝を受賞し、心より嬉しく思います。この成果はグループ全員の力と、研究室の井上先生と木村先生の適切な助言があったからこそ、成し遂げることができました。
本コンテストのテーマは「企業のESGへの取り組みを独自的に評価し、選択された銘柄で仮想のファンドを運用すること」です。直近の地政学リスクの増大に伴いエネルギーの需給リスクが全世界を覆っています。そのリスクをデータに基づきインデックス化し、投資戦略に反映することの独創性が認められ、準優勝を達成することができました。私達の投資方針の価値を認めてくださった審査員の方々にも深く感謝しております。本コンテストのレポートを執筆する過程において、多くの先行研究及び機関投資家のレポートを調査したことからも多くの学びに繋がり、今後の研究テーマを決める上でのヒントも与えてくれました。
改めて今回のコンテストで協力し合えた研究室のメンバーに感謝を表すると共に、参加の機会を与えて頂いた先生方にもお礼を申し上げたいと思います。
※12月23日 10:00 本文中の誤記を修正しました。