未来

ゲーム理論の面白さを教育と研究に活かす

福岡工業大学
情報工学部システムマネジメント学科 助教

Fu Jing さん

Fu Jingさん

現在の仕事について教えてください。
大学教員として、学生の教育と研究を仕事の重要な柱と位置づけています。現在は数学、基礎実験、ゲーム理論と少人数のゼミを担当しています。ゲーム理論の面白さを知るために、講義中に「ゲームの体験コーナー」を設置し、学生に数学的なモデルを使って説明させています。最近の研究については、多基準配分ゲーム(multi-criteria allocation game)を用いて、大気汚染の改善において日中協力の利益分析を行っています。また、割引確率ゲーム(discounted stochastic game)の定常マルコフ均衡(stationary Markov equilibria)の存在性証明を目指しています。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
2009年から2014年まで、東工大での長い留学経験を経て、6年前に日本語がほぼ喋れなかった私が日本語で講義できるまでに成長しました。当時は留学生が非常に少なく、言葉や文化の違いで苦労することがありました。英語で親切な指導をしてくださった先生をはじめ、研究室のメンバーのおかげで楽しく、充実した留学生活を過ごすことができました。語学と交流の重要性を意識し、ゼミナールの最後には英語か中国語のコーナーを通して、学生の外国語学習意欲を促進しています。
今後の目標を教えてください。
中国に「良師益友」の成語があります。先生として、私は学生の良き師範、良き友になり、明るく自由な研究室の雰囲気を作ることを目指しています。知の創出に携わる研究者として、より広い研究視野を養い、専門分野の知識に磨きをかけ、さらに社会の役に立つ研究に取り組んでいきたいです。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
グローバル化の時代に、外国語を話せる人材を求めている日本企業が多くなっていると思います。東工大は世界中から来ている学生によって多文化が融合したとても魅力的な大学です。勉強とサークル活動以外にも、積極的に文化の異なる友達と出会って交流をもつことで、必ず刺激のある面白い発見が見つかるはずです。

ふ・じん(中国出身)

2009年
東京工業大学 大学院社会理工学研究科社会工学専攻 修士課程入学
2011年
東京工業大学 大学院社会理工学研究科社会工学専攻 修士課程修了
2014年
東京工業大学 大学院社会理工学研究科社会工学専攻 博士後期課程修了
2014年
東京工業大学 環境エネルギー協創教育院 特任助教
2015年
福岡工業大学 情報工学部システムマネジメント学科 助教

※記事の内容は取材当時のものです

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