未来

世界の研究者たちとイノベーションに挑む

京都大学物質-細胞統合システム拠点
研究企画セクション 特定拠点助教

アビラ・ロビンソン・アルフォンソ さん

アビラ・ロビンソン・アルフォンソさん

現在の仕事について教えてください。
京都大学物質-細胞統合システム拠点は、物質-細胞統合科学という新研究領域の開拓・社会イノベーションを目指し、世界トップレベルの研究者が各国から集まり立ち上げられた研究機関です。私はここで、科学計量学、とりわけ計量書誌学、情報の可視化技術、ネットワーク分析技術を用いて、異分野融合の研究開発マネジメントに携わっており、具体的には、異分野融合評価手法の開発、国際比較、先端科学技術(iPS細胞、化学生物学、合成生物学など)のダイナミクス分析を行っています。科学技術のランドスケープを科学者に示し、社会科学と自然科学の融合が如何なるイノベーションをもたらすかを伝えていくことが私の役目です。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
様々な分野の科学技術を学べたことは、現職の異分野融合研究に大変役立っています。また、非常に国際色豊かな環境で様々な背景を持つ人たちと出会えたことも大きな刺激になりました。在学中、指導教員の先生に、国内外の学会で発表する機会を何度も与えて頂いたおかげで、講演スキルは随分身に付きました。専門知識として何より貴重なことは、ネットワーク分析、可視化ツール、データマイニングなどの研究メソッドを習得し、科学、技術、イノベーションにおける「科学」を学べたことであり、これらの知識は現職で日々活かされています。東工大での経験を経て、学術面のみならず、精神面も鍛えられ、困難を乗り越える糧となっています。
今後の目標を教えてください。
科学・工学分野の徹底した統合化と科学の産業化を進める担い手となっていきたいです。特に大学・研究機関のこうしたイノベーション政策の取り組みに非常に興味があります。また、科学技術をベースにしたスタートアップやスピンアウトにも積極的にチャレンジしたいです。特に、ゲノミクス、合成生物学、再生医療など、ライフサイエンスでのフロントエンドテクノロジーに興味があります。科学技術を通して、社会変革・社会貢献に着手することが私の本質的な役割と感じています。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
既成概念にとらわれず、専門外のフィールドを探索したり、文系の講義も受講したり、海外へ行ったり、多言語を学んだりして、最大限に視野を広げてください。東工大には、それを実現するチャンスが溢れています。この素晴らしい学びの環境を大いに利用すれば、様々な問題を根本的に解決する判断能力や、柔軟な発想やひらめきが必ず身に付くはずです。

あびら・ろびんそん・あるふぉんそ(メキシコ出身)

2009年
東京工業大学 大学院イノベーションマネジメント研究科イノベーション専攻
博士後期課程入学
2013年
東京工業大学 大学院イノベーションマネジメント研究科イノベーション専攻
博士後期課程修了 博士(技術経営)学位取得
2013年
京都大学物質-細胞統合システム拠点(WPI-iCeMS)
イノベーションマネジメントグループ勤務(研究員)
2014年
京都大学物質-細胞統合システム拠点(WPI-iCeMS)
研究企画セクション勤務(特定拠点助教)

※記事の内容は取材当時のものです

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