イベントカレンダー
- 日程
- 2024年6月26日(水)
- 時間
- 16:00~17:00
- 場所
- 本館2階 H201セミナー室
- 講師
- 本間 泰史 氏(早稲田大学)
- お問い合わせ先
- 東京工業大学理学院数学事務室
jimu[at]math.titech.ac.jp ([at]は半角@に置き換えてください。)
- 講演タイトル
- スピンが高い場合のスピン幾何学
- Abstract
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リーマン幾何学における高階スピンのテンソル場は,微分形式や対称
テンソル場のことである.調和微分形式の次元はベッチ数であり,特殊な対称テ
ンソル場であるキリングテンソル場は測地線の保存量である.このような幾何学
的な意味もあるため,これらのテンソル場は昔から研究されてきた.では,高階
スピンのスピノール場はどうであろうか?スピン3/2の調和スピノール場(ラリ
タ-シュインガー場)は,グラビティーノを記述するなどの理由で,物理学では
当たり前のように現れ,最近は高階スピンのゲージ理論も研究されているようで
ある.また,クリフォード解析学分野でも20年前から高階スピンの研究は行われ
てきた.一方,幾何学分野での高階スピン-スピノール場の研究は乏しいままで
あったが,最近になってラリタ-シュインガー場と幾何構造の関係が徐々に明ら
かになってきた.この講演では,講演者の結果も含めて,ここ5年ぐらいの高階
スピンのスピン幾何学の進展や問題点について,通常のスピン幾何学と比較しな
がらお話ししたい.