教育
学生が主体的に学べる演習形式を積極的に取り入れたきめ細かい指導体制のもと、3年目までは数学的素養を確実に身につけることができるようにカリキュラムを構成しています。さらにそれを踏まえて、4年目には少人数のセミナーで専門の書物を深く読むことにより、知識を自ら手に入れる技術と、それを自分の言葉で発表する表現力を身に付けられるように設定しています。
具体的には、2年目および3年目前半では、1年目に学んだ微分積分学と線形代数学の知識をもとに、数学を学ぶ上で必須となる基礎的内容を学修します。多くの講義には演習が課されます。3年目後半から4年目にかけては、講義の内容は代数学・幾何学・解析学の各分野に特化したものとなります。「学士特定課題研究」においては、より専門的な内容を扱ったテキストを熟読し、セミナーにおいて発表者が自分の言葉で解説します。これらのカリキュラムを通して、数学的知識だけではなく、数学的なものの考え方が徐々に身につくように構成されています。
学士課程へ入学後1年目は、専門分野にかかわらず全学共通の必修科目を中心とした基礎教育を学びます。理工系人材として必要な共通する基礎教育である「導入・基礎科目」(100番台科目)により基礎的能力を涵養します。この「導入・基礎科目」(100番台科目)とは、今後修得を目指す専門分野にかかわらず、本学の学生として必要な知識とマインドを身につけることを目的に設置しています。
「導入・基礎科目」の学修により所定の要件を満たした学生は、学士課程2年目以降の学院・系における専門教育として、それぞれの系が用意する「基盤科目」(200番台科目)及び「展開科目」(300番台科目)の学士課程カリキュラムに沿って科目を履修します。
「展開科目」(300番台科目)の最終段階には、学士課程の総括として、従前の「学士論文研究」に相当する「学士特定課題研究」を設置し、研究を通じてこれまでに修得した能力を総合的に鍛えます。更に、「学士特定課題研究」を履修することにより芽生えた科学・技術に関する研究への動機づけを強化することを目的として「学士特定課題プロジェクト」を設置し、学生個々の興味・関心に応じて能動的に科学・技術に関連する活動を行う機会を提供します。
※ 学士課程を4年間で卒業する標準的なモデルを示しています。
学士課程から修士課程に進むには入学試験に、修士課程から博士後期課程に進むには進学の審査に合格する必要があります。
数学系からつながる大学院課程には、系の学問領域を深化した「数学コース」があります。