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「ハイブリッド開催」大岡山談話会:大矢 浩徳 氏

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日程
2022年11月14日(月)
時間
17:30~18:30
場所
本館H201セミナー室で対面、Zoomによるハイブリッド開催
Zoom URLは講演開始までに http://www.math.titech.ac.jp/page_04.html にてお知らせします。
講師
大矢 浩徳 氏(東京工業大学)
お問い合わせ先
東京工業大学理学院数学事務室 
jimu[at]math.titech.ac.jp  ([at]は半角@に置き換えてください。)
講演タイトル
量子ループ代数の表現論とクラスター代数量子ループ代数の表現論とクラスター代数
Representation theory of quantum loop algebras and Cluster algebras
Abstract
 量子ループ代数 Uq (Lg) とは複素単純 Lie 環 g のループ化 Lg := C[z±1] ⊗C g の普遍包絡環の q-変形である Hopf 代数である.量子ループ代数 Uq (Lg) の有限次元表現圏 Cg は Uq (g) の有限次元表現圏とは対照 的に,非完全可約,非 braided なテンソルアーベル圏であり,その構造は複雑である.有限次元既約表現のテンソル積表現の研究の一つとして, Grothendieck 環 K(Cg) の構造の研究が挙げられる.2010 年頃, Hernandez–Leclerc は Grothendieck 環 K(Cg) に,Fomin–Zelevinsky によって導入されたクラスター代数 の構造が自然に入ることを予想し,特別な場合に証明を行った.自然にクラスター代数の構造が入るとは, あるクラスター代数と K(Cg) が同型であり,クラスター単項式がその同型を介して既約表現の同型類に対 応するという意味である.クラスター単項式は初期シードと呼ばれるデータから順次計算できるものなの で,K(Cg) のクラスター代数構造は (実) 単純表現の q-指標を計算する手続きを与えるものとなる.なお, Hernandez–Leclerc, Nakajima, Qin, Kashiwara–Kim–Oh–Park らの研究を始めとするその後の多くの研究 により,Hernandez–Leclerc の当初の予想は広く解決に至っている.
 本講演では,K(Cg) のクラスター代数構造の新たな応用として,Dynkin 型の異なる g に対応する Uq (Lg) の 有限次元既約表現の q-指標の間に,非自明な関係が見出されるという我々の結果を紹介する.これは Dynkin 型の異なる g に対する K(Cg) におけるクラスター代数構造を比較することと,我々が以前に証明した (量 子)Grothendieck 環の間の同型を用いることで得られる結果である.
 本講演の内容は藤田遼氏, David Hernandez 氏, Se-jin Oh 氏との共同研究に基づくものである. 

更新日:2022.10.31

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