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モジュラー群SL(2,Z)のセルバーグゼータ関数の解析的性質からこの群の素な双曲共役類を数える“素測地線定理”が証明される.
これから,実2次整環全体に渡る類数和の漸近公式が導かれる.これのSL(3,Z)への一般化を考える.この群の階数1のカルタン部分群に対応する素測地線定理については既に知られていたが,階数2のカルタン部分群に対応する“素測地線定理”は知られていなかった.(他の非ココンパクト階数2以上の群でも,階数2以上のカルタン部分群に対応する素測地線定理で知られている例はなかった.)
今回,SL(3,Z)に対する跡公式のある種の単純化を用いることで,ある2変数のディリクレ級数の解析的性質を調べることが可能となり,2次元のカルタン部分群に対応する“素測地線定理”を得た.
これから,総実3次整環すべてに渡る類数和の漸近公式を得る.
以上は,A. Deitmar氏,P. Spilioti氏との共同研究である.
更新日:2018.08.24