未来

社会の現場で感じる「文理融合」の大切さ

株式会社コンベンションリンケージ
医学・製薬局 学会常設事務局部

土谷 真喜子 さん

土谷 真喜子さん

現在の仕事について教えてください。
株式会社コンベンションリンケージは、国際会議や学術集会、企業のコンベンションなど、さまざまなコミュニケーション空間をマネジメントする仕事を行っています。その中で、現在私が所属している事務局運営の仕事は、多岐にわたります。日々の窓口的なお問い合わせ対応から、会員管理や会計の処理。理事会などの会議では、資料作成から開催通知、会場準備、受付など当日の運営などに携わります。
先生方は、医師としての職業と研究活動を行いながら、さらにご自身の専門領域の研究の場をつくるために学会の運営をされています。バイタリティあふれる彼等の仕事を通じて、医学の発展に寄与できることはとても魅力的なことだと考えています。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
私の研究テーマは、「心・技・体」です。人間の「技」というものがどのように存在し、また高められていくのかということに興味があり、東工大で研究活動を行いました。もともと社会学がバッククラウンドなので文系的な思考だったのですが、東工大では文系と理系の研究者が一緒に研究活動を行っており、問題の設定や解決に至る方法の根本的な違いを経験してきました。
当時、「文理融合」というキーワードは、現実的ではないと思っていましたが、医学の仕事は、まさに文理融合そのものです。最先端のテクノロジーと医療行政の問題、生命の倫理の問題など多くの課題に直面しています。もっと勉強しておけばよかったと、日々思っています。
今後の目標を教えてください。
できれば、「心・技・体」の研究活動の続きにも取り組みたいと考えています。仕事と研究をうまく連動させられると、自分を成長させながら仕事の質を高めていけるのではないでしょうか。お医者さんたちのタフさに負けないくらいの勉強をしておかないと、彼らを支えるのは難しいかなとも感じています。幸い私の所属していた大学院社会理工学研究科価値システム専攻(VALDES)のメンバーとは、同窓会などで今も会う機会が多く、それぞれの活動から多くの刺激を受けています。仕事をしていると現実の課題が見えてくるので、本を読んだり勉強をしたくなるのかもしれません。仕事と研究のバランスをとっていきながら、がんばりたいです。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
東工大は、とてつもなく恵まれた環境だと思います。もしこれから大学を選べるのであれば、経済的にも時間的にも投資価値はかなり高い。それは学生生活を送るということだけではなく、卒業後も続いていくものです。自分の中に「東工大」というスタンスを持っていることによって、単なる学歴とか、理系だとかいうことではない、物事に対する取り組み方について、ある種の普遍的な姿勢を得られるのだと思います。

つちや・まきこ(東京都出身)

2001年
東京工業大学 大学院社会理工学研究科価値システム専攻 修士課程入学
2003年
東京工業大学 大学院社会理工学研究科価値システム専攻 修士課程修了
 
株式会社コンベンションリンケージ 入社

※記事の内容は取材当時のものです

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