未来

自分で創る、という気持ちが社会を変える

NRIサイバーパテント株式会社
知的財産情報サービス事業部 副主任

柴田 洋輔 さん

柴田 洋輔さん

現在の仕事について教えてください。
私の仕事は、知的財産管理システムの開発・運用です。管理の対象には、研究開発の成果や過程を記録した発明情報、特許出願や審査請求など特許庁への手続き、職務発明に係る報奨金や実施権によるロイヤルティー収入の計算などが含まれます。知的財産の分野は、取り扱う情報の機密性が非常に高く、国際的に頻繁に法改正が行われるため、システムの監視や各国の法改正対応など、日々の欠かさぬメンテナンスが必要になります。最近は、経済新聞等においても、毎日の様に知的財産に関わる話題が取り上げられており、その時代の最先端を行く知的財産権の保護・活用に貢献しているという充実感・責任感は、日々の仕事への大きなやりがいになっています。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
東工大で一番に学んだことは、「イノベーションは自分で創る」という姿勢です。実際には膨大な仕事量のためチームで開発しますが、自分で創るという意識は、チームの中でプロとして仕事をするのに必要な、深い洞察力を育ててくれます。つまり、ただ黙々と与えられた仕事を進めるだけではなく、”いつか自分が創るんだ!”と腹を決めて始めて、プロジェクトの課題は何か、自分に足りない知識は何かが見えてくるのです。一日のうち自由に使える時間は限られています。時間を無駄にしないためにも、今の自分に足りないことを自ら判断し、学習し、行動する。その学習のサイクルを自分で作り回していく姿勢こそが、東工大の学びで得た最も重要なものだと思います。
今後の目標を教えてください。
大学卒業後、ビジネスを創るのに必要なスキルを身につけるため、社内の新規事業の立上げに参加しました。その過程で、顧客の要望を反映した新サービスの設計、実際のアプリケーションやデータベースの開発、業務テストや性能テストによる品質管理等に取り組んできました。現在は、サブリーダーとしてプロジェクト全体の進捗と品質を管理しつつ、自らも第一線のエンジニアとして新規開発を進めています。今後の目標は、社会に有益な新しいサービスを企画し、それを自分の力で実現するための技術的な素養とマネジメントの手腕を身につけることです。そして、自分でイノベーションを起こし社会を変えていく、その過程を存分に楽しみたいと思います。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
私見ですが、研究はマラソンと似ていると思います。特に、博士後期課程ともなると、そもそもゴールがあるか分からない様な野原を、一人で全力疾走して走り切る覚悟と、その道中で心に浮かぶ様々な不安と孤独に打ち勝つ意志の強さが必要です。皆さんが、明確な意志と覚悟を持ってチャレンジすれば、そのポテンシャルを余すことなく発揮できる環境が東工大にはあると思います。是非、入学して自分が持つ様々な可能性を試してみて下さい。

しばた・ようすけ(東京都出身)

2008年
東京工業大学 大学院イノベーションマネジメント研究科イノベーション専攻
博士後期課程入学
2011年
東京工業大学 大学院イノベーションマネジメント研究科イノベーション専攻
博士後期課程修了 博士(技術経営)学位取得
2011年
NRIサイバーパテント株式会社 入社

※記事の内容は取材当時のものです

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