未来

分野の枠をこえて科学の発展をめざす

東京工業大学
科学技術創成研究院 助教

関口 悠 さん

関口 悠さん

現在の仕事について教えてください。
大学の研究所で、接着接合に関する研究をしています。ものとものがくっつく現象は未だに詳しく解明されていないことが多いにも関わらず、我々の身近なところで広く応用されています。特に近年では自動車などの乗り物にも軽量化の観点から接着剤の利用が検討されており、接合部の適切な強度評価は人の安全にも直結する重要な研究テーマとなっています。その他にも生物に学んだ接合手法など、基礎的な研究から応用的な研究まで幅広いテーマに取り組くんでいます。
東工大での経験や学びは、いまの仕事にどう活きていますか?
近年では、自分の専門分野だけが得意でもダメ。色んな事を知っているオールマイティーな理系が求められているように感じます。早くから異分野融合を教育の場で実践してきた学科・専攻での研究生活のおかげで、分野という枠にとらわれずに研究を進めていくことが自然に身に付いたように思います。また、論文を書く際のアドバイスとして指導教員から頂いた「地図を描け」という言葉を胸に秘め、自分の研究が何時か誰かの道標となれるように、専門分野の詳細な地図を作り上げるべく日々邁進しています。
今後の目標を教えてください。
世紀の大発見と言われるような研究をしてみたい気持ちもありますが、地道にコツコツ研究分野を掘り下げ、自分でも知らないうちに人々の役に立っていた、そんな研究テーマをいくつも抱えられるような研究者になることです。研究というものは明確なゴールが見えにくいものですが、その中にいても自分の位置を見失わず前へ前へと進んでいき、引退する頃に振り返ってみて歩んだ軌跡を楽しく学生に語れる研究人生を歩んでみたいです。研究を楽しみながら、科学の発展に貢献できたら最高なのではないでしょうか。
最後に、東工大を目指す人に一言お願いします。
大学での生活は今までに想像もしなかったことの連続になると思います。その経験はこれから生きていくために非常に役に立つものです。ぜひ東工大で最高の仲間たちと素晴らしい時間を過ごして下さい!

せきぐち・ゆう(神奈川県出身)

2006年
東京工業大学 第4類 入学
2009年
東京工業大学 工学部開発システム工学科(機械コース) 中途退学
2011年
東京工業大学 大学院理工学研究科国際開発工学専攻 修士課程修了
2013年
東京工業大学 大学院理工学研究科国際開発工学専攻 博士後期課程修了
2013年
東京工業大学 精密工学研究所共通部門 助教
2016年
東京工業大学 科学技術創成研究院 助教

※記事の内容は取材当時のものです

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