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瀧ノ上正浩准教授が平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰で「若手科学者賞」を受賞

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2017.04.26

瀧ノ上正浩准教授が、科学技術分野で顕著な功績があったとして、平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞しました。

本賞は萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者を対象とし、瀧ノ上准教授は「人工細胞構築の生物物理に関するナノマイクロシステムの研究」を行い受賞されました。

瀧ノ上正浩 情報理工学院 情報工学系 准教授

受賞業績:人工細胞構築の生物物理に関するナノマイクロシステムの研究

瀧ノ上正浩准教授

瀧ノ上正浩准教授

生命システムは、各スケールの階層が強く相関した動的な自己組織化現象です。つまり、ナノスケールの分子の化学反応や自己組織化が、物質やエネルギーの流れのある非平衡開放系のマイクロスケールの空間(細胞や組織)によって制御され、またその空間自体も分子の化学反応や自己組織化によって構築・制御される、という複雑に入り組んだ構造を持っています。このような複雑な現象の原理を解明するとともに、それにインスパイアされた有用な人工システムを構築することは、科学技術の大きな目標となっています。このような観点から、私は「人工細胞」の実現と制御を目指して研究を行ってきました。特に、マイクロ液滴を用いた人工細胞リアクタでの非平衡化学反応の制御や、情報分子DNAによる分子コンピュータの構築などを行い、動的な人工細胞の構築のための生物物理学的な基礎を進めてきました。将来的には、「生命とは何か?」といった問いに迫る基礎科学や、細胞を模倣した分子ロボットの開発などの応用科学につながると期待しています。

このたびの栄誉ある賞の受賞は、ご指導下さった先生方、および研究室メンバーをはじめとする共同研究者のご支援のおかげです。関係者の皆様に深く感謝いたします。今回の受賞を励みに、さらに尖った研究分野を切り拓きたいと考えています。

人工細胞リアクタのコンピュータ制御

人工細胞リアクタのコンピュータ制御

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